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検索結果 699 件

JaLCDOI 10.18926/61609
タイトル(別表記) Okayama University’s Response to COVID-19 Development of Online Japanese Courses for New Students Overseas
フルテキストURL biess_5_069_085.pdf
著者 牛田 英子|
抄録 2020年度は新型コロナウイルス感染拡大に伴い,政府の入国規制措置のため渡日できない留学生が続出した。留学生が学生の半数を占める岡山大学グローバル・ディスカバリー・プログラムは緊急特別措置として渡日困難となった新入生向けの教養教育日本語科目を3科目オンラインで特別開口することとなった。本稿はその第1弾となった「岡山大学留学日本語研修(中上級)1」の実践報告である。2020年度第3学期開港に向けての準備,コース設計,オンライン授業の形態と学習活動を紹介し,授業観察やアンケート結果で得た情報をもとに,オンライン授業のメリットと今後の可能性について考察する。
出版物タイトル 岡山大学全学教育・学生支援機構教育研究紀要
発行日 2020-12-30
5巻
開始ページ 69
終了ページ 85
ISSN 2432-9665
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120007004131
JaLCDOI 10.18926/61608
タイトル(別表記) “Unbelievably Clearly Repeating”: Disaster, Minority Women, and Intersectionality
フルテキストURL biess_5_060_068.pdf
著者 鄭 幸子|
抄録 東日本震災後、多くの人たちが被災地から他地域へ避難する中、芥川賞作家の柳美里は福島に向かった。「居場所のない人に寄り添う物語」を紡ぎ出すだけでなく実践する柳は、水俣病患者に「加勢」した『苦海浄土 わが水俣病』の著者である石牟礼道子に連なる。本稿では柳の行動を理解する手がかりとして、在日コリアン女性という属性に注目する。マイノリティー女性としての様々な経験は「人間を大きくし」「強くしなやかに生きていける」素地となったという人や日本人の理解者から支援を受けた経験から、もっと多くの人に在日のことを知ってほしいという声もある。一方で民族的マイノリティとして、また女性として複合差別の理不尽さを訴える声もあるので、本稿では複合差別の実態についても考察する。
キーワード 災害 (Disaster) ジェンダー (Gender) エスニシティ (Ethnicity) 複合差別 (Intersectionality) 加勢 (Assistance)
出版物タイトル 岡山大学全学教育・学生支援機構教育研究紀要
発行日 2020-12-30
5巻
開始ページ 60
終了ページ 68
ISSN 2432-9665
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120007004143
JaLCDOI 10.18926/CTED/61581
タイトル(別表記) A Review of Interventions for Students with Dyscalculia
フルテキストURL cted_011_293_306.pdf
著者 末廣 久美子| 大守 伊織|
抄録 本研究の目的は、中学校通常学級での算数障害生徒への学習支援に関する研究・実践について整理し、支援の方法及び内容と今後の課題を明らかにすることである。中学校・高等学校での学習支援に関する実践論文を中心に文献調査を行い、①学習形態②ICT や教材教具 ③学習内容④学習意欲の4つに焦点をあてて検討した。生徒の障害特性のアセスメントをもとに適切な学習形態や教材を選択すること、支援体制を構築することの重要性が明らかになった。学習内容では、「数と式」領域に個別の支援の実践例が多いこと、学習意欲では、算数障害生徒は心理的サポートが必要であり、生徒の気持ちを尊重しながら支援する必要があることが指摘されていた。ICT を活用した新しい支援方法や内容とその効果の検証、及び算数障害生徒の個々の特性に合わせた学習支援コンテンツの開発が今後の課題であり、生徒の状況に応じた柔軟な支援法を選択していくことが重要であると言える。
キーワード 算数障害 (Dyscalculia) 学習障害 (learning disability) 学習支援 (learning support) 中学校 (Junior high school)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 293
終了ページ 306
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61579
タイトル(別表記) Issues of Health Education in Early Childhood and Formation of Young Children's Body Image
フルテキストURL cted_011_263_277.pdf
著者 横田 咲樹| 三村 由香里| 馬場 訓子| 津島 愛子| 髙橋 敏之|
抄録 本論は,幼児期の健康教育の課題を明らかにすると共に,幼児の身体像の形成が教育的効果を生むことの可能性について検討するものである。健康教育は,「健康や自分の身体への興味関心」「習慣形成等の実践力」「科学的な正しい知識」を並行して育成することが効果的であると考える。発達過程によって重心を置く項目が異なるが,「健康や自分の身体への興味関心」については,幼児教育から中学校教育まで一貫して重要であると考えられる。それには,各発達過程や学校の教育形態の特色を生かした教材の開発が求められる。例えば,幼児期の健康教育においては,自分の身体像や身体感覚を表出する保育教材が想定できる。
キーワード 幼児期 (early childhood) 健康教育 (health education) 身体像 (body image) 身体感覚 (body sensation) 表出 (expression)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 263
終了ページ 277
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61578
タイトル(別表記) Development of Lessons Based on Multiple Intelligences(MI)Theory
フルテキストURL cted_011_247_261.pdf
著者 中村 彩歩| 今井 康好| 酒向 治子|
抄録 Society5.0 の到来を迎え,個別最適化された学びや教科横断型学習の拡充等,教育改革が推進されている。これらの教育を実現させ得る理論的なアプローチとして,本稿では,人間の知能を言語,論理数学,音楽,身体運動,空間,対人,内省,博物的という8つの多面的な視点から捉える H.ガードナーの MI 理論(多重知能理論)に着目した。MI 理論に基づく音楽と体育の授業開発を試みた結果,子どもたちは自分の知能の特性を生かし,他者と協働して楽しみながら問題解決をする姿が見て取れた。また,ゴフマンのフレーム理論を援用し考察したところ,授業実践の鍵となったのは,授業の核に〈イメージ〉を設定することであった。以上より,MI 理論に基づく授業実践は激変する教育システムの支柱になり得る可能性が示唆された。
キーワード MI 理論 (Multiple Intelligences Theory) イメージ (Imagination)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 247
終了ページ 261
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61576
タイトル(別表記) Guidance Content Handled in the Compulsory Subjects ”Introduction to Industry”,”Technical Subject Teaching Methodology”and ”Topics of Vocational Guidance”for Obtaining an Industrial License Based on the Department Structure of Industrial High Schools and High School Course of Study
フルテキストURL cted_011_225_236.pdf
著者 小林 清太郎|
抄録 高等学校の工業系学科は地域の産業界の要請に応えて設置され,これまで多くの実践的な中堅技術者を育成し輩出してきた。教育には地域産業に関連した内容が積極的に取り入れられており,機械系・電気系・化学系・建築系・土木系・情報系等の専門分野に分かれている。このようなことから,工業系学科の教員には多様な専門分野の人材が必要とされる。本著では,工業系学科の教員に求められる知識・技術を明確にするとともに,「工業概論」「工業科教育法(基礎Ⅰ,基礎Ⅱ,応用Ⅰ,応用Ⅱ)」「職業指導概説」で確実に押さえておくべき指導内容について述べる。
キーワード 工業概論 (Introduction to Industry) 工業科教育法(基礎Ⅰ,基礎Ⅱ,応用Ⅰ,応用Ⅱ)(Technical Subject Teaching Methodology (Basic I, Basic II, Applied I, Applied II)) 職業指導概説 (Topics of Vocational Guidance) 基幹学科別にみた主な学科別学級数 (Number of Classes by Major Departments by Core Department) 高等学校学習指導要領 (High School Course of Study)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 225
終了ページ 236
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61575
タイトル(別表記) A Study on the Childcare Practices of Rhythmic Music to Draw Out Children's Independent Physical Expression and Diverse Movements (2nd Report) ―Mainly Including a Case Study of a Class for 4 and 5 Years Old in a Childcare Facility―
フルテキストURL cted_011_211_223.pdf
著者 小竹 沙織| 馬場 訓子| 髙橋 慧| 渡邊 祐三| 髙橋 敏之|
抄録 保育におけるリトミックでは,近年,音楽領域に限らない多様な学びの獲得が期待されている。保育施設における4・5歳児学級の事例を中心に考察した結果,「音楽を体感する力」「音楽への興味の高まり」「注意して聴く力」「自分で考えて表現する力」「協調性」「集中力」「即時反応力」「リズム感」「感性」の育ちが確認できた。保育におけるリトミックは,表現教育の一環として採り入れると同時に,体系的・包括的なカリキュラムを構成することが重要である。また,子どもの主体的な身体表現と多様な動きを引き出すためには,保育者自身がリトミックを純粋に楽しむことが必要不可欠であり,そのためには,ある程度の専門的な知識と技術が求められる。例えば,音楽的要素によって変化する音楽の印象を感じ取る感性や,保育におけるリトミックの題材となり得るものを身体表現化することに慣れ,多様で柔軟な動きができるようになっておく必要があるだろう。
キーワード 子ども (children) 身体表現 (physical expression) リトミック (rhythmic) 保育実践 (childcare practice) 4・5歳児学級 (class for 4 and 5 years old)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 211
終了ページ 223
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61574
タイトル(別表記) Development of Cross-Curricular Career Education Making Use of Internship in a Middle School : Building Relevance of Students ‘Subjective Leaning, School life, and Social Life
フルテキストURL cted_011_195_209.pdf
著者 青木 多寿子| 杉田 進太朗| 山﨑 麻友|
抄録 キャリア教育として中学校の職場体験活動はほぼすべての学校で実施されている。本稿はその事前指導,事後指導を通して,職場体験と学校で学ぶ教科,学校生活,社会生活を生徒にとって意味あるつながりの構築を目指して行った実践の紹介である。具体的には,教職免許を持つ 6 名の大学院生が,それぞれの専門性を生かして教科の専門性と働くことと生活がつながっていることを,中学校 2 年生の職場体験の事後指導Ⅰとしてポスターセッションで伝えた。事後指導 2 時間目では,生徒は働くことと生活と教科のつながりを可視化するマップを作成して意見交換をした。これらの活動の成果は,生徒が記入した授業の振り返りを分類することで確認した。その結果,授業実践者がねらったつながりに気づいたと思われる記述が多く見られた。中でも多かったのは,将来に備えて今後の勉学や努力したいという趣旨の回答であった。
キーワード キャリア教育 (Career Education) 職場体験活動 (Internship) 複数教科横断的な指導 (Cross-Curricular, Relevance)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 195
終了ページ 209
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61573
タイトル(別表記) Sugoroku Play through Collaborative Molding Creation to Develop Skills to Establish Relationship among Children in 4-Year-Old Class of Nursery School
フルテキストURL cted_011_179_193.pdf
著者 山口 実梨| 髙橋 慧| 馬場 訓子| 渡邊 祐三| 髙橋 敏之|
抄録 人間関係形成能力を育むための活動の1つとして,共同造形制作が考えられる。共同造形制作は,1人では作ることができない大きな作品で,着想を多く必要とする「寄せがき方式」の制作遊びを設定して行うことが望ましい。そこで,具体的な保育実践案として双六遊びを行い,人間関係形成能力育成における有効性の検証と,保育者に求められる指導・援助方法の考察を行った。双六の制作は,友達の発言や行動に関心を持ちやすい環境で行われ,話し合いによって色や形を工夫することができた。また,双六遊びの偶然性やルール作りの必要性から,発達過程に適合した楽しい遊びを通して友達と深く関われる活動であったと言える。保育者の援助においては,子どもが人間関係を形成する上で,イメージの共有を促す声掛けが必要であると共に,保育者が介入しない見守りも重要であった。
キーワード 保育所 (Nursery school) 4歳児学級 (4-year-old class) 人間関係形成能力 (Skills to establish relationship) 共同造形制作 (Collaborative molding creation) 双六遊び (Sugoroku play)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 179
終了ページ 193
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61572
タイトル(別表記) Childcare Worker Training to Foster Capacity for Interpersonal Relationships: Development, Implementation, and Evaluation of the “Successful Self” Childcare Worker Version for Psychoeducation
フルテキストURL cted_011_165_178.pdf
著者 加藤 由美| 安藤 美華代|
抄録 保育者養成大学の学生が保育現場の実情を知り,職務上の人間関係のあり方について実践的に学ぶことができるようにするため,心理教育プログラム“サクセスフル・セルフ” 保育者養成版を作成後,四年制の保育者養成課程 1 年生 47 名を対象として前半のレッスンを実施し,その内容や実施方法,効果について検討した。学生の記述内容から,本プログラムは分かりやすく役立つ内容になっていることが示唆され,学生の自己・他者理解に繫がり,人との関わり方について考える機会となったことが窺えた。プログラム実施前後の質問紙調査の結果,「対応のスキル」「自己コントロールに関する自己効力感」等の心理社会的要因の数値に変化は見られたものの,プログラムの効果については,今後さらに詳細な検討が必要だと考えられる。
キーワード 保育者養成 (childcare worker training) 人間関係力 (capacity for interpersonal relationships) 心理教育 (psychoeducation) 大学生 (university students)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 165
終了ページ 178
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61571
タイトル(別表記) An Interdisciplinary Approach for ESD-oriented Understanding of Natural Environmental Systems through Collaboration between Meteorology and Botany: Practical Trials in University Classes
フルテキストURL cted_011_149_163.pdf
著者 原田 太郎| 加藤 内藏進|
抄録 理科の学問分野である気象学と植物学との連携により,持続可能な開発のための教育(ESD)を志向した自然環境系の理解を目指し,大学の教科・分野横断的な科目における授業実践を行った。最初の試みとして,気象・季節・気候および植物との関連が重要となる理科の教科内容をベースに,学際的な側面を持ついくつかのテーマが見出された。とりわけ,生物季節(フェノロジー)は,ESD に関連した気象・気候の季節サイクルと植物の成長および環境応答との関わりに関する学生の理解を促進するうえで有用であることが,授業分析から示唆された。これらの授業実践から,気象学と植物学との連携が,自然環境系の ESD 的理解の促進のみならず,教科内容構成の分野横断的な検討にも役立ち,教師教育のためのアプローチとして有望である可能性が示された。
キーワード ESD 教科内容構成 (subject contents organization) 東アジアの気候系 (climate system in East Asia) 生物季節 (phenology) 園芸学 (horticulture)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 149
終了ページ 163
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61569
タイトル(別表記) A Study on Methods of Citizenship Education for Developing Global Leaders -Focusing on the Practices of SGH in Japan-
フルテキストURL cted_011_117_131.pdf
著者 高 雨| 桑原 敏典|
抄録 本研究は,グローバル・リーダー育成のためのシティズンシップ教育の方法を,具体的な教育実践の分析を通して明らかにしようとするものである。参考にするのは,日本においてスーパーグローバルハイスクール(以下,SGH と表す)の指定を受けて教育改革に取り組んでいる高等学校である。近年,日本の高等学校では教育改革が急速に進み,各学校が独自の教育課程を作り,新しい教育方法にチャレンジしている。一方,教育においても,リーダ ーシップ育成論が注目されており,それは一部の人を対象とするものではなく,社会で活動する市民に必要な資質として認知されるようになりつつある。本研究では,SGH に取り組む学校が,国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成にいかに取り組んでいるかを分析し,シティズンシップ教育の新たな原理を解明したい。
キーワード リーダーシップ (Leadership) グローバル・リーダー (Global leader) シティズンシップ教育 (Citizenship education) グローバル教育 (Global education) SGH
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 117
終了ページ 131
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61567
タイトル(別表記) The State of Distance Learning that Put Emphasis on Self-reliance Activities at Special Needs School Through a Practice for Children with Health Impairments in the Midst of Pandemic of COVID-19
フルテキストURL cted_011_089_099.pdf
著者 近藤 翔太| 熊谷 愼之輔|
抄録 病弱児に対して取り組んできた本遠隔授業実践を振り返ると,コロナ禍による課題の変化がうかがえた。すなわち,遠隔授業における課題は,「普及」から「授業内容の充実」へと変化し,さらに病弱児が継続した学習ができるような「自立した学びを支援する」ことが新たな課題となっていることがわかった。遠隔学習において学習者に対する自立した学びの支援は,特別支援教育における自立活動を促すことにつながることも示唆された。そのため,病弱児の遠隔授業においては,自立活動を重視した支援を行うことが重要といえる。具体的には,子どもと教師が一緒に遠隔学習の計画を立てたり,子ども自身が学習進度の自己評価を行ったりするなど,子どもが主体的に自身の学習をマネジメントすることが肝要である。また,病弱児の学びの環境を整備するためにも,特別支援教育コーディネーターと協働しながら関係機関と連携をとっていく必要がある。
キーワード 病弱児 (Children with Health Impairments) 遠隔授業 (Distance Learning) 特別支援教育 (Special Needs Education) 自立活動 (Self-reliance Activities)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 89
終了ページ 99
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61565
タイトル(別表記) The Bright and Dark Sides of Programming Education in Japanese Elementary Schools:Clarification of Practical Issues
フルテキストURL cted_011_059_073.pdf
著者 西川 義孝| 三沢 良| 髙橋 典久|
抄録 2020 年度から全面実施された新学習指導要領において,小学校プログラミング教育が必修化された。しかしプログラミング教育が児童のどのような資質・能力の向上に資するのか,授業を適切に設計・実施するために考慮すべきことは何か,といった点は必ずしも明確ではない。そこで本研究では,既往知見に基づき,小学校プログラミング教育の光と影,すなわち期待される効果と実施に伴う懸念や不安を整理した。それらを踏まえ,今後の小学校プログラミング教育を充実させていくための実践的な検討課題として,授業設計,評価規準・評価方法の立案,ICT 環境整備,教員への働きかけを導出し,議論した。
キーワード 小学校プログラミング教育 (Programming education in elementary school) プログラミング的思考 (Programming thinking) ICT 環境 (ICT environment)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 59
終了ページ 73
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/CTED/61562
タイトル(別表記) Consideration of educational principles required in the era of rapid change in the future ―From collective learning of problem-solving communicative action―
フルテキストURL cted_011_015_029.pdf
著者 作田 澄泰| 中山 芳一|
抄録 21 世紀の教員養成の課題に向け,変化の激しい時代を生き抜くため,質の高いコミュニ ケーション的行為の在り方を実践し,“真実の学び”を構築する必要がある。そのために本稿では,地域伝統文化継承への参加型教育学習の事例をもとに,課題解決を中心としたコミ ュニケーション的行為の教育原理を多面的な角度から考察し,未来社会に向けた学校教育及び,教員養成課程における「真正な学び」に関する教育原理を明らかとした。
また,地域伝統文化継承の教育実践事例と教育職員養成審議会答申(1999)の内容から,今日の学校教育,教師教育に必要な教育原理を考察し,コルト・ハーヘンらの理論をもとにし,今日の人間力を培うための教員養成と「真正な学び」に向けたコミュニケーション的行為の集団的学びに関する教育方法について示唆した。
キーワード 「タテ」「ヨコ」の繫がり ("Vertical" and "horizontal" Independent) 課題発見と課題解決 (Problem discovery and problem solving) 自己実現 (Self-actualization) 郷土愛に関する道徳性 (Morality about hometown love)
出版物タイトル 岡山大学教師教育開発センター紀要
発行日 2021-03-22
11巻
開始ページ 15
終了ページ 29
ISSN 2186-1323
言語 日本語
著作権者 Copyright © 2021 岡山大学教師教育開発センター
論文のバージョン publisher
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61469
タイトル(別表記) Prior learning materials to facilitate “dialogue and inquiry” in remote lectures- Publication of scenarios for the production of instructional videos of artworks for use in flipped classes -
フルテキストURL bgeou_176_079_091.pdf
著者 才士 真司| 伊藤 駿|
抄録  国立大学法人岡山大学大学院教育学研究科《国吉康雄記念・美術教育研究と地域創生講座》では,美術鑑賞の機会に,対話と探究を用い,アート作品の制作背景を社会課題の解決と関 連づけて考察する手法を開発し,実践している。現在,COVID⊖19の感染拡大を防ぐことを目的としたリモートでの講義プログラムにおいても,この鑑賞手法を用いるため,「反転学習用動画教材」として,岡山県に関係する洋画家ふたりに関する動画を制作した。ここでは,制作のために執筆したシナリオを,反転学習用の動画制作のための作例として公開する。
キーワード 反転学習 動画教材 国吉康雄 清志初男 対話探究型鑑賞法
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-02-24
176巻
開始ページ 79
終了ページ 91
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006980464
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61466
タイトル(別表記) Developing Lesson Plans Focused on SDGs in Elementary School and Junior High School Social Studies and Integrated Studies: Taking for Example the Development of an ESD Plan for Learning Environmental Issues
フルテキストURL bgeou_176_047_058.pdf
著者 桑原 敏典| 横川 和成| 高橋 純一|
抄録  本研究は,SDGsについて学ぶ授業を小学校・中学校の社会科や総合的な学習の時間において実践するための授業づくりの方法を,具体的な単元開発を通して提案しようとするものである。開発単元では,環境問題を取り上げ,持続可能な社会の形成という観点から社会の制度や仕組み,自分たちの行動を見直し,今後の社会のあり方についての見通しを持たせる授業を構想した。これまでの研究は,SDGsを教育内容と関連付けることにとどまっていた。SDGsの目標やターゲットの背後にある原理を検討したうえで,それを反映した授業の目標設定や授業構成を提案することで,他のテーマを取り上げた際にも応用可能な授業づくりの方法を示すことができたと考えている。
キーワード SDGs ESD 社会科 総合的な学習の時間 単元開発
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-02-24
176巻
開始ページ 47
終了ページ 58
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006980461
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61464
タイトル(別表記) A Comparative Study on Teacher Training and Education (3): An Elementary School Teacher Reading a German Educational Book in the Meiji Period
フルテキストURL bgeou_176_023_036.pdf
著者 梶井 一暁| 尾上 雅信| 髙瀬 淳| 小林 万里子| 平田 仁胤|
抄録  近代日本の国民教育とそれを支える教師の養成教育は,日本に独自的であり,同時に世界的動向の影響のなかに展開されるものであった。日本の教育は,西洋の教育をどう摂取したのか。とりわけドイツの教育の影響について,その一断面を,明治期の地方の一小学校教師が所持したドイツ教育書の内容と,その読書の跡の分析を通じて明らかにする。この事例の検討から,国民教育の実践者としての教師が,ヘルバルト主義教育に接し,その日本的受容を果たしていたことを示す。
キーワード 近代日本 小学校教師 ドイツ教育 ヘルバルト主義教育 読書
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2021-02-24
176巻
開始ページ 23
終了ページ 36
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006980459
JaLCDOI 10.18926/bgeou/61003
フルテキストURL bgeou_175_069_083.pdf
著者 横松 友義|
抄録  本研究では,幼稚園カリキュラム・マネジメントの実現できる教育課程及び年間指導計画を編成・作成し,さらに,それらを実施し評価し改善し再編成・作成することができているA私立幼稚園においてアクション・リサーチを実施し,その実施段階において,教材開発と協働性創造を推進するための研究者の協働手順を開発している。その上で,この教材開発及び協働性創造の加速過程において,システム思考の重要性の理解,システム思考の開始,対話の中での学びの積み重ねと教諭相互の信頼感の強化,リーダーシップの分散,無理のない形での取り組みの実施が見いだされたことを報告している。
キーワード 幼稚園 カリキュラム・マネジメント 実施 教材開発 協働性
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2020-11-27
175巻
開始ページ 69
終了ページ 83
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006937492
JaLCDOI 10.18926/bgeou/60998
フルテキストURL bgeou_175_013_026.pdf
著者 桑原 敏典| 周 星星|
抄録  本研究は,日中の国際理解教育の歴史的展開と動向を明らかにした上で,現行の国際理解教育に関する政策を比較・分析することによって,日中の国際理解教育が国の社会的状況からいかなる影響を受け,現在どのように展開しているかを明らかにしようとするものである。その際,日本の場合には,現行の学習指導要領の「総合的な学習・探究の時間編」を手がかりとし,中国の場合には,現行の2017年版の「中小学総合実践活动指導綱要」を手がかりとする。分析の結果,以下のことが明らかになった。1)歴史から見れば,両国における国際理解教育の発展は自国の国情に応じた理念を模索する時期を含み,その後,グローバル化が進展する現在,グローバル社会が直面している諸問題と自国の状況をふまえて,独自の国際理解教育を行うことが要求されていること。2)日本における『総合的な学習・探究の時間』に比べると中国における『総合実践活動』は,国民意識育成に重点をおき国際理解教育が行われていること。
キーワード 国際理解教育 『総合的な学習・探究の時間』 『総合実践活動』 日中比較
出版物タイトル 岡山大学大学院教育学研究科研究集録
発行日 2020-11-27
175巻
開始ページ 13
終了ページ 26
ISSN 1883-2423
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120006937493