このエントリーをはてなブックマークに追加


ID 115
Eprint ID
115
フルテキストURL
タイトル(別表記)
On the Biotic Potential of Insects surviving an Exposure to Abnormally High or Low Temperature and That of their offsprings.
著者
清久 正夫 岡山大学
柚木 恒裕 岡山県農業試験場果樹分場
抄録
昆虫が幼虫,蛹及び成虫の各時代に異常な高温,低温に曝露された時,処理の代(Pt)及び(F4)代までの子孫各世代の産卵数,性比,卵より成虫になるまでの間の生育率がどの様に変動するかを,アズキゾウムシ Callosobrchus chinensisを用いて実験的に確かめた.得られた結果は下記の通りである. 1.異常温度に処理される時期が,成虫,幼虫,蛹のいずれであつても,処理された成虫及び処理された区から出た成虫の産卵数はたとえ雌のみ処理された場合でも対照に比して一般に少ない,しかし雄が処理され正常の雌に配された場合はそのかぎりでなくときには多いという例外がある. 2.処理された代の次の代(F1)の産卵数は一般に多い.この際両性が処理され相互に交配された場合が最も顕著であるが,いずれか一方の性のみが処理され正常な他の性に配された場合でもそんな傾向を示す. 3.(F1)の卵より成虫までの間の生育率は両性とも処理されている場合は勿論,雌のみ処理され正常な雄に配された場合もわずかに高い傾向を示し,雄のみ処理され正常雌に配された場合にはやや低い傾向が認められる. 4.(F1)の性比は両性処理後交配された場合は勿論,いずれか一方が処理され正常な他の性に配された場合でも0.48以下で,極端な例では0.41,0.37等のように雌の割合がかなり少ない. 5.処理されたものの子孫(F2)以下(F4)までのそれぞれの代の産卵数,生育率,性比は大体対照と大差がないものと判定される. 6.この実験において(F1)の産卵数が多く,生育率の高いという現象の原因について論議した.それは(F1)の密度が低いことにより虫の体重が重くなることに起因する様に考えた。
発行日
1960
出版物タイトル
岡山大学農学部学術報告
出版物タイトル(別表記)
Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
15巻
1号
出版者
岡山大学農学部
出版者(別表記)
Faculty of Agriculture, Okayama University
開始ページ
11
終了ページ
17
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
論文のバージョン
publisher
査読
無し
Eprints Journal Name
srfa