Bulletin of Center for Teacher Education and Development, Okayama University (ISSN 2186-1323)
Published by Center for Teacher Education and Development, Okayama University

冬の気候と季節感の違いに注目した大学での学際的授業の開発 : ドイツと日本列島付近とを比較して

加藤 内藏進 岡山大学大学院教育学研究科理科教育講座 Kaken ID researchmap
加藤 晴子 岐阜聖徳学園大学教育学部音楽教室
大谷 和男 テレビせとうち株式会社
濱木 達也 岡山市教育委員会
垪和 優一 倉敷市立茶屋町小学校
発行日
2017-03-27
抄録
 中高緯度における季節サイクルの多様性や日々の変動に伴う季節の中の幅にも注目して,ドイツ付近での冬の追い出しの行事「ファスナハト」を題材に学際的授業を開発し,大学での教科横断的授業の中での実践結果を検討した。授業では,「ドイツではなぜ冬を追い出さずにはいられないのか」を気候データからイメージして,それを音楽で表現する活動(ファスナハトのオリジナル作品の創作)を行なった。ドイツの冬の厳しさは,平均気温が低いだけでなく,日々の変動が大きい中での極端な低温日の頻出にも特徴づけられていた。音楽での表現活動では,気候データの把握とファスナハトの行事の映像の視聴等により,その行事の存在の意義を考えることが出来た。更に,それらを踏まえた創作と演奏により,日本と比較したドイツ付近の季節の特徴や移り変わりの何に自分が注目しているのかを学生自身が再認識して,気候やそこに住む人々の感じ方を想像する機会となった。
キーワード
地学と音楽との連携 (Joint activity of earth science with music)
学際的気候教育 (Interdisciplinary climate education)
季節サイクルと季節感 (Seasonal cycle and “seasonal feeling)
ドイツと日本との気候比較 (Comparison of climate between Germany and Japan)
ESD
備考
原著 : 研究論文
ISSN
2186-1323
JaLCDOI