本研究は,外国人幼児が就学期に直面する困難に対応するため,保育士が行っている具体的な保育実践における支援の工夫と課題を明らかにすることを目的とした。外国人幼児の支援経験を有する保育士2 名に半構造化インタビューを行い,SCAT を用いた質的分析により,幼児および保護者への支援内容を整理した。その結果,言語面では視覚的支援ややさしい日本語を活用し,文化面では家庭文化と日本の園文化の調整が行われていた。発達支援においては,非認知的スキルの育成や医療機関との連携の必要性が指摘された。保護者支援では,参加型の関わりや丁寧な説明が実践されていたが,制度情報の提供や行政との連携には課題が残された。これらの結果を踏まえ,今後は保育士の個別的努力に依存しないためにも,多文化背景をもつ家庭への支援を制度的に支える地域連携体制の整備や,情報提供の標準化,日本語教育資源との接続を図る実践的仕組みの構築が求められる。
外国人幼児 (foreign preschool children)
就学 (school enrollment)
保育士 (preschool teachers)