近年,学校教育において災害ボランティアを通した防災教育の意義が改めて注目されている。しかし災害ボランティア全般において,活動中の過失とその後の対応を巡るトラブルが課題となっている。活動中の過失に対し,どのような対応がなされているのかについて具体的な文脈から整理し,防災教育に還元する必要がある。そこで本研究は,被災地で活動する災害ボランティア実施者を対象に過失経験についてインタビュー調査を行い,活動中に発生した過失への対応とその意味づけについて明らかにすることを目的とした。過失後の対応は,「報告」「否定」「隠蔽」「甘受」に大別され,それぞれの対応に対する意味づけから「交換」という共通の原理が働いていることが考察された。この原理とボランティアとしての心構えを考慮して防災教育を展開することで,生徒が安全にかつ,活動自体を多角的・多面的に捉え直すことにつながることが示唆された。
防災教育 (disaster education)
ボランティア活動 (volunteers activities)
過失経験 (accidental experience)
交換 (exchange)