本研究では,岡山大学教育学部新カリキュラムにおける,初等家庭科の必修科目「内容構成基礎」,「指導法基礎」,「指導法Ⅰ」の3科目を通して,履修学生の家庭科に対する教科観(イメージや考え方)がどのように変化したのかを,アンケート調査を用いて明らかにすることを目的とした。「指導する立場から小学校家庭科を学修して,家庭科のイメージや考え方が変化した」に対する5件法の回答では,「あてはまる」,「ややあてはまる」を合わせた肯定的な回答の割合は,「内容構成基礎」90.1%,「指導法基礎」88.5%,「指導法Ⅰ」95.0%と,「指導法基礎」でやや下がったものの,「指導法Ⅰ」で最も高い割合を示した。自由記述のテキスト分析では,必修科目の学修を通した学生の教科観は,「教科の学習内容の理解」→「教科理念の理解」→「教科指導の理解」の段階を踏むことにより,徐々に深化したと推察された。