本稿の目的は,2006年から2025年までの岡山市における人口移動を分析し,その動向を明らかにすることである。21世紀に入って以降,岡山市では中心市街地の再開発や分譲マンション供給の拡大により,都心回帰が進展してきた。また,リーマンショックや東日本大震災,新型コロナウイルス感染症の拡大といった出来事も,人口移動に一定の影響を及ぼしたと考えられる。しかし,こうした外部要因にもかかわらず,人口移動の基本的な趨勢に大きな変化はみられなかった。すなわち,岡山市は県内の大部分の圏域および県外の周辺地域から人口を吸収する一方で,三大都市圏を含む関東・近畿・中部地方へ人口を送り出している。