本研究の目的は,0歳児クラスにおける乳児の負の情動調整を支える保育実践の構造を明らかにすることである。0歳児クラス担当保育者2名を対象にフォーカス・グループ・インタビューを実施し,逐語録をSCAT により分析した。その結果,【受容的共同調整による情緒的安全基地の形成】【子どもの心情の理解に基づく見立ての深化】【子どもの心情の予測に基づく情動調整】【保育者間協働による情動調整の実践の共有】【好みや文化的媒介を活用した情動安定化】の5つの統合カテゴリーが導出された。保育者が子どもの心情変化を見取りながら,待機・見守り・最小限の介入を調整する「子どもの心情の予測に基づく情動調整」が特徴的であった。情動調整支援が保育者間の協働的実践で支えられていることも明らかになった。