本研究では,日常的な集団活動での協働経験および経験学習習慣が,リーダーシップ効力感とどのように関連するのかを検討した。大学生を対象に質問紙調査を実施し,99名の有効回答を分析対象とした。因子分析により,協働経験について「協働的問題解決」,「集団内責任遂行」,「意思決定参画」の3因子が抽出された。リーダーシップ効力感(鼓舞力,変革力,共感力)との関連を階層的重回帰分析で検討した結果,集団内責任遂行の経験は変革力と,意思決定参画の経験は鼓舞力と関連し,経験学習習慣は変革力および共感力と正の関連を示した。また,協働的問題解決の経験が少ない場合には,経験学習習慣が鼓舞力と変革力を補完的に高める可能性が示唆された。得られた知見に基づき,大学生のリーダーシップ育成における協働経験の内容に応じた支援と,経験を省察する習慣形成の重要性を議論した。