本研究の目的は,小児がんを経験した高校生に対する特別支援教育コーディネーターの支援意識を明らかにすることである。自治体の研修講座に参加した59名を対象に質問紙調査を実施し,23名から回答を得た。量的データは単純集計,自由記述は質的記述的分析により分析した。結果として,小児がん患児に関連する新たな教育施策,特に同時双方向型授業に関する認知度が低く,制度が十分に周知されていない実態が明らかになった。医療関係者との連携については,高い役割意識が示された一方で,病院訪問はあまり重視されていなかった。また,学級通信や教材準備などは必ずしも特別支援教育コーディネーターの役割とは認識されていなかった。自由記述からは,ICT を活用した支援への積極的な姿勢が示されたものの,中学校との連携における情報共有や業務負担に関する課題がみられた。今後,連携に関するガイドラインの整備や情報共有の強化が求められることを指摘した。
研究資料 (Research Materials)