マインドワンダリング(以下MW)は心が自己内の複数の領域をさまようことで, 新たな気づきや発想
が生まれる土壌になるとされる。本稿では,この創造性を検討するため,水間(2003)を参考に,自己嫌悪
場面で生起する4 つの反応についての研究モデルを用いてこの創造性を検討した。その際,MW とその
他の類似の内省を区別するため,自己嫌悪場面で生起する内言として自己注目(省察・反芻), 自己への没
入(MW・空想)の4 つを想定した。またその内言が自己の成長にとって意味のある内言か否かを判断する
指標として本来感を用いた。分析の結果, 本来感高群において, MW による集中力の欠如が人の思考を
多領域にさまよわせ, 内的な個性の創造と内的な個人の成長を促すことが示された。また低群において
省察は自分らしさを求め変容を目指す意識が促進されることが示された。他方, 反芻と空想はいずれの
反応様式にも関わっていないことがわかった。