岡山大学大学院教育学研究科研究集録
Published by 岡山大学大学院教育学研究科

ISSN 1883-2423

空想する「桃花源記」―「 桃花源詩」とともに読むことの意義 ―

土屋 聡 岡山大学大学院教育学研究科 社会・言語教育学系 Kaken ID publons researchmap
発行日
2022-02-24
抄録
陶淵明は,事実の記録として「桃花源記」を制作する一方で,それを素材として空想に遊ぶ「桃花源詩」を制作した。前稿でのかかる結論を基に,本稿では「詩」が「記」の読解にどのように寄与するのかという問題を取り上げた。「詩」では村の生活の描写が12 句を占めるため,従来は学習者の想像によってなされていた「記」の簡潔さを補うことができる。先行事例として中国における「詩」の利用に注目し,「詩」が理想郷のイメージ形成に寄与することを,9つの項目にわたって検証した。また,「空想」という共通項によって,他作品との関連性が見出せることをも明らかにした。作者陶淵明の空想すなわち「詩」に導かれることによって,学習者はより深く古典世界に没入できると思われる。
キーワード
陶淵明
「桃花源記」
「桃花源詩」
補助的教材
空想
備考
研究論文(Articles)
ISSN
1883-2423
NCID
AA12338258
JaLCDOI