本研究の目的は,小学校算数科における創造的数学力を育成する授業づくりを第2学年の答えが3位数になる(2位数)+(2位数)とその逆のひき算の筆算において協働的な学び合いに焦点をあてて探究することである。一般的な筆算の指導は,教科書通りの決まりきったアリゴリズムの指導に終始しているという問題がある。そこで本事例では,児童自らが十進位取り記数法の見方・考え方を働かせ,協働的な学び合いを行うことで,十進数の仕組みや位取り記数法の考えを個人的,集団的に発達させる創造的数学力を育成するアプローチを実践的に探究する。