本研究は,子どもの価値判断基準,つまり自分と他者を区別する価値判断を問い直すプログラム構成原理を明らかにし,その原理に基づいて開発したプログラムを大学生に対して実験的に実践することを通して,原理の有効性や学習者の価値判断基準の変容を明らかにしようとするものである。本研究では,これまでの価値判断学習にはなかった感情を取り入れた新たな構成原理を明らかにするとともに,プログラムの開発・実践を通して,社会認識のみではなく,感情も踏まえた思考をすることを通して自分と他者を区別する境界が存在していることに気づき,新たな価値を生み出していこうとする学習者の姿が明らかになった。以上のような自他の境界を見つめ直す機会を繰り返すことが,真に多様性を認める社会の形成者の育成につながると考える。
多様性 (diversity)
価値判断学習 (studies on value judgment learning)
社会認識 (social perception)
感情 (emotion)
ふつう (normal)