結核予防を目的として発生した病弱教育の取り組みは,第二次世界大戦の影響により衰退しつつあった。戦後,新たな教育制度の改革により,病弱教育のための養護学校や特殊学級の数も増加傾向を示した。とくに,1979年の養護学校義務教育制により,病弱教育の制度的基盤が確立することになるが,その過程では福祉施設や訪問教育を含む多様な教育の場が展開された。しかし,義務制に至るまでの病弱教育の発展の経緯には,様々な課題の解決が必要であった。義務教育制度の導入はもちろんのこと,養護学校の対象としての病弱児の法的位置づけが遅れた要因として,主に国や地方公共団体の財政上の問題があった。加えて,病弱教育のための学校・学級の具体的な仕組みづくり,対象となる児童生徒の障害の程度,教師の専門性,指導方針・方法が確立されてこなかったことも影響したことが明らかになった。
病弱教育(the education for the sick and the weak)
養護学校教育義務制(the educational compulsory system in schools for t he handicapped)
発展経緯(development process)