本研究の目的は,1 年次における保育実習前後の実習生の子どもイメージ並びに学習の継続意志の変容について,進路希望に着目しつつ検討することであった。そのため保育実習に参加した実習生を対象に調査を行い最終的に 31 名を分析対象とした。主な結果として,(1)子どもイメージについて,進路希望に関わらず 8 因子のうち「批判性」の得点が実習後に高くなること,(2)学習の継続意志について,4 カテゴリーのうち,「教育・保育を行う」「学級担任としての仕事」について交互作用が見られ,「保育士または幼稚園教諭」を志望する学生は実習後に得点を低下させること,(3)学習の継続意志の「園組織の一員としての仕事」について交互作用が見られ,「保育士または幼稚園教諭」を志望する実習生は実習後に得点を低め,その他の進路希望の実習生は実習後に得点を高めること,が示された。
1 年次保育実習 (nursery teacher training for freshman)
実習生 (practice teacher)
子どもイメージ (image of children)
学習の継続意志 (sustainable volition for learning)
進路希望 (career planning)