本研究では、小学校1年生の整数の加法計算の問題において、子どもにどのようなレベルのComposite Unitが形成されているかを調べ、そのことと子供が用いる道具(具体物、指、暗算)およびストラテジーとの関連について考察することを目的とする。既にCompositeのレベルについては、被加数と加数の認識の仕方を別々に考慮することで、具体物を用いたストラテジーでのCompositeレベル(平井、1992a)や発達によるCompositeレベルの変容(平井、1992b)について考えてきた。ここでは、指を用いた解法でのCompositeレベルとストラテジーとの関係を中心に述べることにする。