本研究は,発達支持的教育相談として実施した強み認識授業が,青年の自己の強み選択の難易度に及ぼす影響を探索的に検討したものである。研究1では中国地方の公立中学校423名を対象にオンラインで,研究2では専門学校学生86名,大学生93名を対象に対面で,強み認識授業を実施し,授業後に,自己の強み選択の難易度を測定した。その結果,すべての群の強み選択の難易度の評価は,平野(2019)と比較して「容易である」との回答傾向を示した(Mdn = 7)。また,3群の強み選択の難易度の分布に統計的な有意差は認められなかった(p = .222)。この知見は,本授業が対象者の発達段階や実施形式(オンライン・対面)に関わらず,普遍的に強み特定を支援する機能を持つ可能性を示唆する。最後に,この知見をもとに,学校現場での教育相談の新たな展開を提言した。