Bulletin of Center for Teacher Education and Development, Okayama University (ISSN 2186-1323)
Published by Center for Teacher Education and Development, Okayama University

心理教育的アプローチに対する教育現場の実態とニーズ

岡崎 由美子 倉敷市立倉敷東小学校
安藤 美華代 岡山大学大学院教育学研究科 Kaken ID publons researchmap
発行日
2012-03-19
抄録
小中学生の不登校・いじめ・暴力行為などの問題行動は,学業や友人関係と関連していることが報告されており,それらに対する対策として心理教育的アプローチの重要性が認識されつつある。そこで本研究では,学校における児童生徒の能力や特性の実態を理解するとともに,心理教育的アプローチの現状と課題を検討することを目的とした。小学校教員489名,中学校教員387名を対象に,教員から見た学校生活で不足している児童生徒の能力や特性,心理教育的アプローチの実施状況について調査を行った。その結果,小中学校教員の半数以上が自己コントロールや対人関係に関する力が,児童生徒に不足していると感じていた。心理教育的アプローチについては,必要性を認識しているものの,実施するための時間的,人的,資源的な課題や,教育の機会に関する課題があることが示された。今後は,研修や専門家との連携などを進めていくことが必要であると考えられた。
キーワード
児童生徒
心理教育的アプローチ
ニーズ
教育現場
教員
備考
原著
ISSN
2186-1323
NAID
JaLCDOI