検索結果 47501 件
JaLCDOI | 10.18926/66637 |
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フルテキストURL | oupc_021_025.pdf |
著者 | 稲月 聡子| |
抄録 | 本稿では,私立幼稚園における保育心理臨床業務の一つとして行った園内研修の実践について,その概要とアンケート結果を報告する。園内研修の対象者は幼稚園教諭8名で,新版K式発達検査の概要と,園児の発達検査の結果を共有する形で行った。アンケートでは,<発達検査の理解の深まり><子ども理解の深まり><今後の研修の在り方>の3つの大カテゴリーが抽出され,検査を理解することで,結果を通した子ども理解が深まること,クラス担任それぞれが検査結果を通して子ども理解を深めるのみならず,園全体で検査結果を子ども理解に役立てる視点が重要であることが示された。 |
キーワード | 保育心理臨床 園内研修 発達検査 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2023-12-25 |
巻 | 21巻 |
開始ページ | 25 |
終了ページ | 29 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66636 |
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フルテキストURL | oupc_021_015.pdf |
著者 | 安藤 美華代| |
抄録 | キャリアのある医療従事者は,多様な課題を抱え職場適応に困難を感じ,職場定着しづらい場合があるものの,組織的な支援については,ほとんど検討されていない。そこで本研究では,キャリアのある新任医療従事者へ心理教育“サクセスフル・セルフ”を活用した研修を行い,本取り組みの意義等について検討することを目的とした。対象は,A 医療機関に採用されたキャリアのある新任職員のうち,本研修会に全回参加した14名である。研修会に関するプロセス評価分析を行った結果,各セッションおよび研修全体における本研修の目標到達度もしくは役立ち度および感想が示され,研修1回目から2回目の質問において同僚の輪にうまく入る,困難に打ち勝つ自己効力感,他者との関係性に関する自己効力感の肯定的変化が見られた。以上より,本研修会の有用性が示唆された。 |
キーワード | 新任医療従事者 こころの健康 心理教育 サクセスフル・セルフ |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2023-12-25 |
巻 | 21巻 |
開始ページ | 15 |
終了ページ | 23 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66635 |
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フルテキストURL | oupc_021_007.pdf |
著者 | 原 実穂| 東條 光彦| |
抄録 | 貧困や虐待など,子どもを取り巻く危機状況の課題の一つに,「当事者自身が置かれている状況を問題として認識していない」ことが挙げられる。そこで本研究では,児童生徒の危機と,児童生徒の危機への認知能力について教職員がどのように評価しているか調査した。その結果,教職員の視点から「危機や課題を児童生徒自身が認識できている」と判断されるのは半数以下にとどまっていることが明らかとなった(研究Ⅰ)。さらにそれを踏まえ,認知的発達が十分ではないと推測される小学生を対象に,貧困などの「不利益場面」をどの程度認知できるか架空事例を用いて検討したところ,低学年ほど危機について正しい認識ができていないこと,危機察知が低い傾向にある児童は,他者へ援助を求めることの必要性を感じにくいことが示唆された(研究Ⅱ)。 |
キーワード | 心理・社会的危機 援助要請志向性 危機認知 早期発見 架空事例 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2023-12-25 |
巻 | 21巻 |
開始ページ | 7 |
終了ページ | 13 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66634 |
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フルテキストURL | oupc_021_001.pdf |
著者 | 塚本 千秋| |
抄録 | よい臨床家とはどのような臨床家だろうか。2023年夏,当大学院の修了生たちに講話を依頼されたので,その機会をとらえて,よい臨床家について考えてみた。考える素材を得るために,最近,関心を集めている生成型人工知能ChatGPTに「よい臨床家とはどのような臨床家か」という問いを投げかけたところ,間違いとはいえないが,とても違和感の強い回答を得た。本稿では,その違和感に焦点を当てながら,筆者の考える“よい臨床家”を紹介したい。 |
キーワード | 臨床家 ChatGPT 臨床家の良し悪し 臨床家の成長 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2023-12-25 |
巻 | 21巻 |
開始ページ | 1 |
終了ページ | 6 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66633 |
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フルテキストURL | oupc_020_031.pdf |
著者 | 稲月 聡子| |
抄録 | 本稿では,筆者が行ってきた私立幼稚園における発達相談の実践について改めて振り返り,保育心理臨床において心理職の果たす役割について整理・検討を行った。また,幼保小連携をふまえた今後の活動の方向性についても検討した。 |
キーワード | 子育て支援 保育心理臨床 幼小連携 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2022-12-25 |
巻 | 20巻 |
開始ページ | 31 |
終了ページ | 35 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66632 |
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フルテキストURL | oupc_020_017.pdf |
著者 | 塚本 千秋| |
抄録 | 心理職を志す学生に精神医学を教えることは,自明なことのように思える。しかし,精神医学は世間の人が想像するほど安定した学問ではなく,またその実践としての精神科臨床も,定式化されているとは言えない。これを教育という視点で考えると,教える人間が「学問として流動的」「実践には疑問も多い」などと言えば,すでにこの領域に関心を持っている学生には有益かもしれないが,それほどでもない学生は不安を抱くだろう。「それなら,最低限たしかなことだけ教えればよい」と読者は思うだろうが,それができるなら苦労はしない。本稿では,これまで筆者が実践してきた講義の概要を紹介しながら,筆者の課題意識を検討する。 |
キーワード | 心理職養成 臨床心理士 公認心理師 精神医学教育 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2022-12-25 |
巻 | 20巻 |
開始ページ | 17 |
終了ページ | 21 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66631 |
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フルテキストURL | oupc_020_001.pdf |
著者 | 上地 雄一郎| |
抄録 | 本研究では,マインドフルネスを測定するために開発された「サザンプトン・マインドフルネス質問票Southampton Mindfulness Questionnaire:SMQ」の日本語版(SMQJ)を作成し,初段階の信頼性と妥当性の検討を行った。SMQJを構成する16項目のα係数はα=.73で,まずまずの信頼性が得られた。SMQJと日本語版MAASとの相関係数はr=.27と,有意ではあるが低く,これはMAASが測定する傾向とSMQJが測定するものとの相違による結果だと思われた。SMQJと,Galexで測定されるアレキシサイミアとの相関については,SMQJと「体感・感情の認識不全」がr=.30の有意な相関を示したが,「空想・省察の不全」とは無相関であった。また,SMQJの因子分析の結果,2因子が抽出されたが,この因子分析によってSMQJの項目の1つについて日本語訳を修正する必要性が示唆された。 |
キーワード | サザンプトン・マイドフルネス質問票 日本語版 信頼性 妥当性 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2022-12-25 |
巻 | 20巻 |
開始ページ | 1 |
終了ページ | 8 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66630 |
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フルテキストURL | oupc_018_007.pdf |
著者 | 新庄 加奈| 東條 光彦| |
抄録 | 本研究では,教育実習生における感情労働の継時変化を把握するとともに,それが精神的疲労感とどのように関連しているかについて明らかにすることを目的とした。教育実習生140名を対象とし,実習1週、4週の終期に感情労働とPOMSによる精神的疲労感の測定を行った。その結果、感情労働は「指導的感情表出」において上昇し,POMS得点では,いずれの下位尺度でも得点の低下を示した。また,POMS得点と感情労働の関係では,「自己感情表出の操作」が2回の調査を通じ,一貫してPOMS得点に影響していた。これらをうけ,実習生の感情労働の獲得,その心理的役割についての教育の必要性について検討が行われた。 |
キーワード | 感情労働 精神的疲労 POMS 教育実習生 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2020-12-25 |
巻 | 18巻 |
開始ページ | 7 |
終了ページ | 13 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66629 |
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フルテキストURL | oupc_017_007.pdf |
著者 | 桑原 晴子| |
抄録 | 幼児の異文化適応のプロセスに焦点を当てた心理臨床学的研究はほとんど見当たらないが,グローバル社会における幼児の異文化適応における心理支援を考える上では,検討が必要である。本研究では事例研究法を用い, 1人の幼児の異文化適応のプロセスを意識の発達という視点から検討を行った。その結果,集団の意識と個の意識という対極的な意識を統合し,また国や民族といった表層の差異を越えた,人間としての普遍性の次元でつながりを確立することで,幼児の異文化適応が深化していると考えられた。また,その異文化適応の心理支援の際に配慮すべきことについて検討を行った。 |
キーワード | 異文化適応 幼児 個の意識 集団の意識 普遍性の次元でのつながり |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2019-12-25 |
巻 | 17巻 |
開始ページ | 7 |
終了ページ | 15 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66628 |
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フルテキストURL | oupc_016_037.pdf |
著者 | 山下 明子| 上地 雄一郎| |
抄録 | 幼少期に安定した愛着が形成されなかった子どもは,さまざまな心の問題を抱える可能性がある。しかし,児童期の愛着についての知見はまだ浅く,愛着に問題を抱える子どもに対する適切な支援がなされているとは言い難い。そこで本研究では,BowlbyとAinsworthによる愛着の定義にできるだけ忠実に,児童期の安定型,アンビヴァレント型,回避型の愛着パターンを測定する質問紙尺度を作成することを目的とした。中・四国の小学校5校のうち、5~6年生に作成した質問紙を実施した。その結果、安定型、回避型、アンビヴァレント型の3因子が抽出された。その後の検討で、信頼性・妥当性が確認された。また、5つのクラスターからは、「回避ーアンビヴァレント型」の児童のリスクの高さが示された。 |
キーワード | 愛着 質問紙尺度 児童用愛着パターン尺度 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2018-12-25 |
巻 | 16巻 |
開始ページ | 37 |
終了ページ | 44 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66627 |
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フルテキストURL | oupc_016_027.pdf |
著者 | 藩 艶麗| 上地 雄一郎| |
抄録 | 本研究では,メンタライジング能力を測定するために,対人葛藤場面についての「メンタライゼーション査定面接改訂版」 (Mentalization Assessment Interview-the Revised Version; MAI-R) を作成した。MAI-Rは高い内的整合性を有しており,2名の評定者の評定同士も高い相関を示した。また,MAI-Rの妥当性については,MAI-R総得点は,愛着回避とは低い負の相関を示した。そして,MCQ-30によって測定された「心配への注目」および「思考の制御」とは有意な正の相関を示した。共感との関連については,EESRで分類された共感の4タイプの間でMAI-Rの得点に有意差は認められなかった。つまり,MAI-Rは,高い内的整合性および評定者間信頼性を示したが,妥当性が充分に証明されたとは言えない。 |
キーワード | メンタライジング能力 メンタライゼーション 対人葛藤 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2018-12-25 |
巻 | 16巻 |
開始ページ | 27 |
終了ページ | 35 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66626 |
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フルテキストURL | oupc_016_009.pdf |
著者 | 井上 亜希| 上地 雄一郎| |
抄録 | 本研究では,メンタライジング能力を簡便に測定するメンタライジング能力尺度を作成した。因子分析の結果,5因子27項目が抽出された。第5因子に負荷する項目群を除いて一応の内的整合性があることが確認された。因子ごとに不統ーな結果も見られ,下位尺度ごとに得点の高低の意味が異なり,ポジティブな意味とネガティブな意味の両方をもっていると思われる下位尺度もみられた。下位尺度のα係数が第1因子を除いて.80に達しておらず,第5因子は.62であることから,項目内容を再検討し,項目数を増やすことも必要であろう。さらに,回答方法を変更することも検討課題である。一部使用した尺度において明確な関連がみられなかったこともあり,新たな尺度や他の尺度との関連から妥当性を検討することも必要であると考えられた。 |
キーワード | メンタライジング メンタライゼーション 質間紙尺度 愛着 |
出版物タイトル | 岡山大学臨床心理学論集 : 岡山大学大学院社会文化科学研究科・心理相談室紀要 |
発行日 | 2018-12-25 |
巻 | 16巻 |
開始ページ | 9 |
終了ページ | 16 |
ISSN | 2758-6138 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66625 |
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フルテキストURL | oupc_015_035.pdf |
著者 | 塚本 千秋| |
キーワード | 不祥事対策 校内研修 グループワーク 事例検討会 架空事例 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2017-12-25 |
巻 | 15巻 |
開始ページ | 35 |
終了ページ | 40 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66624 |
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フルテキストURL | oupc_015_015.pdf |
著者 | 原 範幸| |
抄録 | 今、学校ではすべての子どもを対象にした生徒指導の一次的支援の必要性が高まっているが、そのための教師の指導力は十分ではない。そこで、生徒指導の一次的支援の必要性を理解した教師を養成することを目指して、教職経験者である筆者が、グループワークや協議を多く取り入れて大学で生徒指導論の講義を行った。その結果、毎回の授業後の受講生の感想や、大学が行った授業評価、筆者が行った振り返りアンケートでは、教職経験者がグループワークや協議を取り入れた生徒指導論の講義を行うことは、受講生が生徒指導の一次的支援の必要性を学ぶことに一定の効果があることが示された。さらに、受講生は講義を受けることで「教師なる覚悟を持つ」「教師のロールモデルを学ぶ」「同僚性の大切さを学ぶ」「自分と向き合いながら教職を考える」ことが示唆された。 |
キーワード | 生徒指導の一次的支援 グループワーク コミュニケーション能力 実践力 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2017-12-25 |
巻 | 15巻 |
開始ページ | 15 |
終了ページ | 24 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66623 |
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フルテキストURL | oupc_015_009.pdf |
著者 | 井上 尚子| 橋口 朋枝| 東條 光彦| |
抄録 | 初任期教員における主観的疲労感の継時的変化を評価するため,採用1年目から2年目にかけ,小中学校教員173 名について3回の調査を行った。その結果、いずれの時期においても,長時間にわたる労働時間,短い時間が報告されるとともに, 一般労働者を高率で上回る疲労感が観察された。今後は,社会資源,個人内資源との関連について言及していくことが望まれた。 |
キーワード | 初任期教員 主観的疲労感 継時変化 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2017-12-25 |
巻 | 15巻 |
開始ページ | 9 |
終了ページ | 14 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66622 |
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フルテキストURL | oupc_014_047.pdf |
著者 | 塚本 千秋| |
キーワード | 不祥事対策 猥褻行為 臨床倫理 倫理綱領 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2016-12-25 |
巻 | 14巻 |
開始ページ | 47 |
終了ページ | 51 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66621 |
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フルテキストURL | oupc_014_037.pdf |
著者 | 谷口 純代| 上地 雄一郎| |
抄録 | 本研究では,抑うつに焦点を合わせたメタ認知を測定するためのメタ認知的自覚質問票を作成した。主成分分析の結果,先行研究である, Teasdale et al. (1995) のMetacognitive Awareness Questionnaire (MAQ) 同様,単主成分が抽出され,単主成分構造が妥当であると判断された。Cronbachのα係数を算出したところa=.72であった。また,各尺度間における相関係数を算出した結果,Metacognitive Questionnaire (MCQ) における「心配の制御不能性と危機に関するネガティブな信念」「心配についてのポジティブな信念」,「認知的自信の低さ」及び「思考制御の必要性」との間に正の相関,FFMQにおける「Nonjudging」と「Nonreacting」との間に負の相関がみられた。以上のことから,メタ認知的自覚質問票におけるある一定の信頼性及び妥当性が確認された。 |
キーワード | メタ認知 メタ認知的自覚 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2016-12-25 |
巻 | 14巻 |
開始ページ | 37 |
終了ページ | 46 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66620 |
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フルテキストURL | oupc_014_021.pdf |
著者 | 神崎 あかね| 東條 光彦| |
抄録 | ストレス反応は,個人の抵抗資源によって発現の程度が異なる。本研究では,対人場面におけるメタ認知能力と生来的傾向とも言える楽観性-悲観性を媒介するモデルを想定し,ストレス反応への影響を検討した。その結果,ストレス反応、とりわけ情動反応に至る過程で,ストレス反応が低い個人においてより対人的メタ認知による影響性が強いことが示された。 |
キーワード | 対人的メタ認知 楽観性 悲観性 ストレス反応 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2016-12-25 |
巻 | 14巻 |
開始ページ | 21 |
終了ページ | 25 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66619 |
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フルテキストURL | oupc_014_013.pdf |
著者 | 原 範幸| |
抄録 | 学力向上と不登校の減少のために、コミュニケーション活動、協同学習、SEL(社会性と情動の学習)、ピア・サポート、品格教育に段階的に取り組み、標準学力検査、不登校出現率、生徒へのアンケート、生徒へのインタビュー、教師の観察で成果を確かめ、課題の改善が見られた。特に生徒の実態に合わせて工夫したコミュニケーション活動を継続的して行ったことは、取組全体の成果をあげることに効果があったことが示唆された。また、各取組を担当するミドルリーダーが先行実践をそのまま取り入れるのではなく、学校の状況に応じて工夫した内容にしたこともこれらの取組が効果をあげることが出来た要因の一つであろう。さらに、エ夫したことにより担当者が当事者意識を持って取り組んだことも効果を上げることにつながったように思われる。 |
キーワード | コミュニケーション活動 協同学習 SEL 工夫した内容 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2016-12-25 |
巻 | 14巻 |
開始ページ | 13 |
終了ページ | 19 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66618 |
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フルテキストURL | oupc_013_031.pdf |
著者 | 塚本 千秋| |
抄録 | 日本精神神経学会が発行する精神神経学雑誌の特集論文やシンポジウムのタイトルを振り返り,ここ20年の精神科医の関心の動きを概観した。また同誌の昨年の特集論文の中から,心理臨床家の実践にも関係が深い論文を2本紹介した。全体として,精神科医が関与する人々(必ずしも患者でないものも含まれる)が広がっており,これまで薬物療法に偏ってきた実践に反省が生まれ,精神科医なら少なくとも常識的な精神療法(治療のマネージメントに主眼をおくもの)を身につけることが要求されるようになった,という流れがある。 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2015-12-25 |
巻 | 13巻 |
開始ページ | 31 |
終了ページ | 36 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |