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JaLCDOI 10.18926/15244
タイトル(別表記) Research on satisfaction of elderlies with dementia in health care facilities.
フルテキストURL 012_1_063_070.pdf
著者 住吉 和子| 川田 智恵子| 岡野 初枝| 岡本 基| 高橋 聖之| 森 秀治| 辻本 久江| 須江 英子|
抄録 2つの老人保健施設に入所している痴呆老人について,観察者による彼らの満足度とその時に観察された行動の関係を明らかにすることを目的とする。調査対象者は,2つの老人保健施設に入所中で,本人または家族より調査への了系の得られた,歩行可能な痴呆老人各14名,合計28名である。観察者は対象者の行動を48時間観察し,どこで誰と何を行っているかとその時の満足度を調査票に記録した。満足度は対象者の表情や態度から観察者が判断し,大変満足を⑤とし,どちらとも言えないを③,大変不満足を①とした5段階評定で示した。その結果以下の3点が明らかとなった。 1)両施設で満足度の高い時間帯は,レクリエーションが含まれる"午前中の時間"であった。 2)満足度が高いのは,居場所では,"レクリエーションルーム・屋外"であった。 3)同行者は,"家族","観察者",行動は,"話をする",手伝いをするなど"自発的な行為"が多くみられた。以上により,2つの施設で満足度ごとの時間帯,居場所,同行者と行動が似通っていたことから,客観的に痴呆老人の満足度を把握することは可能であると考える。
キーワード 老人保健施設 (old people's health facilities) 痴呆老人 (elderlies with dementia) 満足度 (satisfaction)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 63
終了ページ 70
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307577
JaLCDOI 10.18926/15243
タイトル(別表記) Consideration to the change of swallowing sense after operation of esophagus cancer - Evaluation of swallowing activity by using IPG and swallowing sound -
フルテキストURL 012_1_053_062.pdf
著者 森 恵子| 山本 尚武| 中村 隆夫| 楠原 俊昌|
抄録 食道癌患者は腫瘍による狭窄のため,程度の差はあるものの,術前より通過障害を認めることが多い。食道癌と診断され,手術を自己決定した患者の多くは,手術をして罹患前のように食事ができるようになりたいと思っている。しかし,患者の多くが術後に嚥下感覚の変化に遭遇する。現在,手術前に実施されるインフォームドコンセント(以下IC)では,術後に起こる嚥下感覚の変化については説明が行われていない。そのため患者は,経口摂取が可能になった時点で嚥下感覚の変化を自覚し,強い不安を感じる。今回, 5人の患者に術後の嚥下感覚の変化に関するインタビューを実施するとともに,術後の嚥下活動を頸部電気インピーダンスおよび嚥下音を用いて測定した。インタビューの結果, 5人全てが,術後に嚥下感覚の変化を自覚し,不安を感じていた。また,青年健常者と比較し,IPG波形の多相化と,嚥下音の咽頭期以外での発生が認められた。患者が,術後に起こる嚥下感覚の変化についてのICを望んでいることからも,術後の嚥下感覚の変化についてのICを行なう必要がある。
キーワード 食道癌 (esophagus cancer) 嚥下障害 (swallowing disorder) 生体電気インピーダンス (bioelectrical impedance) インフォームドコンセント (informed consent)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 53
終了ページ 62
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307448
JaLCDOI 10.18926/15242
タイトル(別表記) Support team and its effects on house remodeling for aged and handicapped persons
フルテキストURL 012_1_045_052.pdf
著者 本干尾 八州子| 田中 操子| 杉井 真澄| 福島 敏子| 田口 道子| 高見 京子| 中島 康子| 津島 裕子| 安本 勝博| 谷口 望| 太田 武夫| 岡野 初枝|
抄録 地域で生活する高齢者・障害者にとって,住宅環境の整備は必須の要件である。津山市では在宅生活を支援する立場にある保健婦やホームヘルパー,作業療法士等保健・福祉関係者と,建築関係者が共同で支援チームをつくり住宅改造に関わってきた。本研究では,この支援チームが関わった事例と直接関わらないで当事者と業者のみで改造を実施した事例を比較し,支援チームが関わることの効果をみた。調査方法は,各事例の家庭を訪問して面接聞き取り調査を行った。調査内容は調査票を用いて改造箇所,生活空間,介護量,外出の状況について尋ねた。改造前後の変化を比較して,支援チームの効果について以下のことが明らかになった。 1.支援チームの関与による浴室の改造は,入浴が可能となり生活空間が広がるなど改善が認められた。 2.離床を目的にした玄関・廊下・居室の改造は,外出などの日常生活行動を広げ,本人のQOLを高めることに役立つ。以上より住宅の改造が,介護者の介護負担を必ずしも直接軽減するとは限らないが,高齢者・障害者の介護の質に変化を与えることが示唆された。
キーワード 高齢者・障害者 (aged and handicapped person) 住宅改造 (house remodeling) 支援チーム (support team)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 45
終了ページ 52
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307921
JaLCDOI 10.18926/15241
タイトル(別表記) Investigation of Quality of Life in Kidney Transplant Recipients
フルテキストURL 012_1_037_044.pdf
著者 林 優子| 中西 代志子| 渡邉 久美| 金尾 直美| 保科 英子|
抄録 腎移植は,レシピエントのQOLを高めることで期待される治療法であるが,移植後の拒絶反応や合併症,あるいはそれらに伴う心理社会的問題などによって移植後のQOLに影響を及ぼす危険性を孕んでいる。本研究では,腎移植後レシピエントのQOL向上を目指した看護援助を検討するために,移植後のQOLに影響すると考えられる移植を受けた理由やそのときの気持ち,ローカスオブコントロールをとりあげた。本研究の目的は,そのようなレシピエントの背景がQOLとどのように関係しているのかを明らかにすることである。対象者は研究の同意を得た腎移植後のレシピエント119名であり,人生に対する感じ方,移植を受けた理由やそのときの気持ち,ローカスオブコントロール,QOLなどについて自己報告調査を行った。その結果,レシピエントは移植後に何らかの身体症状や合併症が生じていても,81%の者が人生を肯定的に感じていた。そして,生活を充実させたいとして移植を受けた者が,また,ローカスオブコントロールの内的統制傾向が強い者ほどQOLを高める傾向にあった。したがって,看護婦はQOLに影響を及ぼすレシピエントの背景を加味して,移植前から適切な看護援助を行う必要性が示唆された。
キーワード 腎移植 (Kidney transplantation) 人生に対する感じ方 (How to feel own life) 移植を受けた理由 (Reason for undergoing transplantation) ローカスオブコントロール (Locus of control) QOL
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 37
終了ページ 44
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307735
JaLCDOI 10.18926/15240
タイトル(別表記) Attempts to create the amenity from the nursing point of view - Through approach by using the wrapping skills -
フルテキストURL 012_1_027_036.pdf
著者 小野 清美| 林 優子| 大井 伸子| 奥田 博之| 山岡 聖典|
抄録 病院におけるアメニティの重要性は十数年前から言われているが,それは建物の建築の時だけでなく,その後療養の場所をどのように維持し,快適環境を患者にいつまでも提供していくかである。これまで日常の看護業務において掲示物やパンフレットの置き方,床頭台のあり方などは整理整頓の一環で病棟管理の中にあった。だが,もう一つの流れがある。ウイリアム・モリスは生活の中における芸術化を考え,生活用品そのものに美しきと手作りの良さがあることを提唱した。こうした生活デザインの流れの中で,本研究では本学科棟内において床頭台のディスプレイや掲示の仕方,パンフレットの置き方など,ラッピング技法を使用し,入院生活上のアメニティの創出を試みた。その後,ラッピング技法を用いたアメニティ創出の試みは患者の心を癒す可能性のあることを明らかにした。また,ラッピング技法使用上の留意点についても指摘した。
キーワード アメニティ (amenity) ラッピング (wrapping skill) 入院生活 (life in hospital) 色彩 (color) 癒し (care healing)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 27
終了ページ 36
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307793
JaLCDOI 10.18926/15239
タイトル(別表記) The subjective lived experience that patients have with chronic renal disease
フルテキストURL 012_1_019_026.pdf
著者 出射 史子| 加藤 久美子|
抄録 本研究では慢性腎疾患を有する若い成人の内的経験世界を検討した。5名の患者が疾病に関してどのようなことを経験しているのかについて非組織的な深層面接を受けた。分析の結果,患者の内的経験世界は,(1)患者が経験している感情や思考,(2)疾病や自己についての解釈,(3)重要な他者への信頼,(4)自己の変化と発達(成長)という4つに特徴づけられることが明らかになった。しかるべき質の高い看護を提供するためには,看護者は,患者の内的経験世界を理解することが必要である。
キーワード 慢性腎疾患 (Chronic renal disease) 青年後期 (Young adulthood) 主観的体験世界 (Subjective lived experience) 自己 (Self) 重要他者 (Significant others)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 19
終了ページ 26
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307642
JaLCDOI 10.18926/15238
タイトル(別表記) Detection of metacercariae of Spelotrema capellae in crabs from Sanyo District, Japan
フルテキストURL 012_1_015_018.pdf
著者 斎藤 哲郎| 久家 光雄| 橋口 正大| 池田 文雄| 山口 裕之| 吉田 邦恵| 頓宮 廉正|
抄録 吸虫Spelotrema capellaeの飼い猫への感染源を調べるために,広島県福山市を中心とした瀬戸内沿岸の河口域に生息するカニにおけるメタセルカリアの感染状況を調査した。調査地のうち広島児内の4ヵ所と岡山県内の1ヵ所のケフサイソガニHemigrapsus PenicillatusからS. capellaeのメタセルカリアが検出された。特に,過去に症例報告のあった猫の行動圏内にある福山市の2ヵ所のケフサイソガニからは高率に検出された。したがってこれらの地方においては飼い猫へのS. capellaeの感染源は河口産のケフサイソガニであることが強く示唆された。
キーワード Spelotrema capellae ケフサイソガニ (crab) Hemigrapsus penicillatus メタセルカリア (metacercaria) 山陽地方 (Sanyo District)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 15
終了ページ 18
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307653
JaLCDOI 10.18926/15237
タイトル(別表記) Recent medical studies on radon therapy in Europe
フルテキストURL 012_1_007_013.pdf
著者 山岡 聖典| 御舩 尚志|
抄録 本総説は,本邦で実施している三朝ラドン温泉の適応症に関する機構解明に資するために調査した欧州におけるラドン療法の医学的研究に関する最近の動向の概要についてまとめたものである。すなわち,ラドンを用いた温泉や坑道での療法の適応症には,脊椎の非細菌性炎症(べヒテレフ病),慢性多発性関節炎,気管支喘息などが含まれる。臨床医学的研究として,以前,客観的方法で検討されたものはほとんどなかったが,最近,無作為化二重盲検臨床試験などにより,ラドン療法がベヒテレフ病,慢性多発性関節炎などの患者の痛みを緩和させる効能があることが実証されつつある。また,基礎医学的研究として,抗酸化機能や免疫機能などの指標に着目した動物実験により,ラドン療法の機構を解明する上で合理的根拠が得られつつあることもわかった。さらに,これらの知見と本邦での研究動向を踏まえ,今後,期待されるラドン療法の機構解明を行うための研究課題を提案した。
キーワード ラドン療法 (radon therapy) 適応症 (indication) 活性酸素 (active oxygen) 二重盲検試験 (prospective randomized double-blind study) バードガスタイン (Badgastein)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-12-25
12巻
1号
開始ページ 7
終了ページ 13
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307417
JaLCDOI 10.18926/15232
タイトル(別表記) Investigation of collaboration among community-based medical facilities and patient support system in centralcommunity hospitals in Okayama
フルテキストURL 012_2_123_129.pdf
著者 長宗 典代| 中西 代志子| 川田 智恵子| 太田 にわ| 林 優子| 安酸 史子|
抄録 本研究の目的は, 1)県下中核病院の地域医療連携,患者支援活動の現状について面接調査を行い,その実態を明らかにすること, 2)その結果をもとに,今後の特定機能病院に求められる地域医療連携や患者支援のあり方を検討する上での参考にすること,の2点にあった。県下10か所の地域中核病院を対象に,地域医療連携業務やその他の患者支援活動に関する質問紙を作成し,面接調査を行った。その結果,医療連携部門の歴史や業務内容は様々であったが,どの病院も地域医療連携部門を設置することで,開業医との連携を強化し,紹介・逆紹介の円滑化を図ろうとしている状況がうかがえた。特に連携業務の中 でも,開業医からの紹介患者を病院にスムーズに受け入れる機能を重視している傾向が見られた。また,すべての対象病院が地域医療連携以外の患者支援活動を行う部門を有しており,医療相談や地域の医療保健施設との連携強化等の業務を主に行っていた。これらの調査結果をもとに,特定機能病院である大学病院に求められる地域医療連携・患者支援のあり方について考察した。
キーワード 地域医療連携 (collaboration among community-based medical facilities) 患者支援システム (patient support system)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-03-20
12巻
2号
開始ページ 123
終了ページ 129
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307287
JaLCDOI 10.18926/15231
タイトル(別表記) A case report of Homalogaster paloniae from the cecum of a bull in Fukuyama City
フルテキストURL 012_2_119_122.pdf
著者 斎藤 哲郎| 居神 憲男| 田口 和史| 重東 和宏| 高沖 美江| 頓宮 廉正|
抄録 広島県福山市のとちく場で1頭の牛の盲腸より22匹の吸虫を検出し、形態的特徴より総て平腹双口吸虫Homalogaster paloniaeの成虫と同定した。この牛は岡山県真庭郡川上村で生まれ、そこで約10ヶ月飼育されていた。福山市の牧場内には、この吸虫の中間宿主であるヒラマキモドキガイが生息するような環境はなく、岡山県で飼育されていた時にこの吸虫に感染した可能性が高いと推察された。
キーワード 平腹双口吸虫 (Homalogaster paloniae) 牛 (bull) 盲腸 (cecum) 福山市 (Fukuyama City)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-03-20
12巻
2号
開始ページ 119
終了ページ 122
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307372
JaLCDOI 10.18926/15227
タイトル(別表記) Suitability on the densitometry systematize in Laser Densitometer Model 1710 for Gafchromic MD-55-2 film
フルテキストURL 012_2_083_090.pdf
著者 青山 英樹| 中桐 義忠| 井上 光広| 稲村 圭司| 田原 誠司| 宇野 弘文| 森岡 泰樹| 平木 祥夫|
抄録 医療の高度化に伴い,放射線治療分野においても急速な技術革新が行われている。QOL(Quality of Life)を考慮に入れた治療が求められる多くの場合,放射線治療が大きな選択肢の一つであることは言うまでもない。このような状況下の中で,正常組織に影響を与えず病巣に限局した放射線を照射する技術が開発され,外照射においては,欧米に習い我が国でも研究段階から臨床へ移り変わろうとしている。その際に,投与線量評価を欠かすことができないが,従来から使用されているいずれの線量計も新しい治療法に対応しきれていない。そこで,フィルムタイプ線量計, Gafchromic MD-55-2 film の開発により,いくつかの問題が解決されてきている。しかし,この線量計を精度良く測定する濃度測定器が必要になるが,現段階において規格化されたガイドラインが存在しないのが現状である。そこで本研究では,当施設で保有しているⅩ線フィルム線量測定用 Laser Densitometer Model 1710 を用いて Gafchromic MD-55-2 fllm による線量測定を行い,問題点の抽出を行うとともに線量測定精度の考察を行った。
キーワード Gafchromic MD-55-2 film Laser Densitometer Model 1710 濃度測定器制御ソフトウェア (Control software of densitometry system) 測定精度 (Accuracy of measurement)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-03-20
12巻
2号
開始ページ 83
終了ページ 90
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307935
JaLCDOI 10.18926/15226
タイトル(別表記) Practice on Management of Midwifery business by Okayama University School of Health Sciences Advanced Course of Midwifery
フルテキストURL 013_1_055_066.pdf
著者 合田 典子| 松井 たみこ|
キーワード 助産業務 (management of Midwifery business) 助産師 (Midwife) 助産管理実習 (practice on management of Midwifery business)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 55
終了ページ 66
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307923
JaLCDOI 10.18926/15225
タイトル(別表記) Analysis of the accidents related to injection in the ICU at O university hospital
フルテキストURL 013_1_047_053.pdf
著者 尾形 美代子| 佐々木 克枝| 足利 久美子| 森本 紗代| 渡邉 久美|
抄録 本研究は,集中治療部(以下ICUとする)で発生しやすい注射事故の現状を把握し,今後の改善点を検討することを目的とした。O大学病院のICUにおいて1998年から2001年に提出された看護師の事故報告書を基礎資料とし,そのうち注射薬に関する事故報告103件を分析対象とした。報告書の内容から,①事故発生時の背景,②事故が患者へ与えた影響,③薬剤投与過程のどの段階における事故発生であったかについて分類,集計を行った。また,事故が患者へ与えた影響と,事故発生時の背景および薬剤投与過程との関連性について分析した。その結果,総事故件数のうち注射事故が56.3%を占め,月別では,5月, 4月,2月の順に多く,経験年数別では,ICU経験年数4年未満の看護師で事故発生率が高かった。患者影響レベルの高い事故は,人事異動月にICU経験年数4年未満で多かった。エラーマップでは,看護婦(時に医師)の実施,薬剤の投与量,指示速度に関するエラーが集中して多かった。
キーワード 集中治療部 (Intensive care unit) 注射事故 (Injection accident) 事故報告書 (Accident report)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 47
終了ページ 53
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307721
JaLCDOI 10.18926/15224
タイトル(別表記) Color environment of maternity centers - Visual measurements of consultation and waiting room areas -
フルテキストURL 013_1_037_045.pdf
著者 小野 清美| 奥田 博之| 光岡 美智子|
抄録 これまで助産所管理に関する事柄において色彩環境についてあまり触れられてこなかったが,色彩環境はよい環境を作りだすことができる要素である。そこで、M助産院の診察室および玄関兼待合室の色彩環境の視感測定を実施した。M事例でわかったことは,ソファカバーや観葉植物・造花などの有効な活用を図っていたが,人形やスリッパなどの小物は目立つ色彩であった。また,大きなポスターは周囲の色彩環境を左右していた。以上のことから,今後,よい色彩環境にするために留意すべき点は以下の7項目である。 1)観葉植物の有意義な活用をすること。 2)カーペットやソファーカバーなどで色彩変化を楽しめるが、その素材にも留意すること。 3)色彩の散乱を防止し,空間内の色彩秩序を保つこと。 4)子どもなどを対象にした物の場合には,対象者の視線にあわせた色彩計画をすること。 5)癒しの環境作りに造花は手軽に利用できる。 6)大きなポスターを貼る時には、その色彩の影響を考慮し添付場所を選択すること。 7)診療場所の色彩は色相より彩度には留意し,「落ち着き」「おだやかさ」「ほっとする温かみ」などを得られるような工夫をすること。
キーワード 助産所 (maternity center) 色彩 (color) アメニティ (amenity)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 37
終了ページ 45
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307475
JaLCDOI 10.18926/15223
タイトル(別表記) Recognition of the "team medical-care" in medical field.
フルテキストURL 013_1_025_036.pdf
著者 三井 明美| 島田 明美| 谷口 直子| 中村 純子| 西川 絵里| 田中 大策| 森田 雄一| 凪 幸世| 長谷川 益美| 中桐 義忠|
抄録 チーム医療に対して高い関心が寄せられていることから,チーム医療として認識される具体的な事柄や各職種に対する認識,その利点や職種間の認識の違いなどを明らかにする目的で,岡山県内の病院の看護師,診療放射線技師,臨床検査技師,計652名に対してアンケート調査を行った。有効回答者数470名で,その内訳は看護師207名,診療放射線技師91名,臨床検査技師172名であった。結果はチーム医療と認識される具体的な事柄については,異業種間カンファレンスがチーム医療を促進する事柄として認識されているが,整備・実施されていないことがうかがえた。各職種に対する認識については,職種別・経験年数別にみても,医師,看護師,理学・作業療法士はチーム医療のメンバーとして認識されている割合が高かった。また,経験年数別では,10~14年の人までは統計上ややばらつきがみられるが,経験年数15年以上の人はあらゆる職種をチーム医療のメンバーであると考え,その重要性を認識していることがわかった。チーム医療の利点については,どの職種も共通して「患者中心の医療」と考えている割合が高かった。
キーワード チーム医療 (team medical-care) アンケート調査 (questionnaire) カンファレンス (medical conference)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 25
終了ページ 36
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307647
JaLCDOI 10.18926/15222
タイトル(別表記) Nursing Care Workers' Concerns about Child Restraint System
フルテキストURL 013_1_017_024.pdf
著者 小野 清美| 住吉 和子| 岡崎 愉加| 太田 武夫|
抄録 本調査は患児の救急搬送時のことやCRS (child restraint system)における法規制の理解などに対する看護職の意識と子どもの車での搬送に関する問題への対応を知る目的で実施した。岡山市内にある病院および保健所・保健センターに勤務している看護職725名(回収率72.2%)を対象に無記名アンケート方式で郵送法にて実施した。その結果,入退院時の搬送については「一度も話したことがない者」は84.6%で,搬送に関してはほとんど関与していなかった。CRSの除外規定に関する法的理解について5項目質問したが、正解者は40.9%であった。その他"肥満児および精神的な不穏時のCRSの対応"として は保護者への判断を促す者と医師の判断を仰ぐ者との2通りの意見があった。 わが国では健常児の非CRS使用時の搬送時に事故がおき運転者責任を問われたが,除外規定に関する判例ではなかった。今後は交通事故の発生の場合には確実にCRSの問題は運転者の判断を問われることになる。看護職としては子どもの搬送にCRSは関与していることを認識することへの示唆となるだろう。
キーワード チャイルドシート (child restraint system) 看護職 (nursing care worker) 子どもの搬送 (child transportation)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 17
終了ページ 24
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307325
JaLCDOI 10.18926/15221
タイトル(別表記) Recent trend of research on the adaptive response induced by low dose radiation and its significance
フルテキストURL 013_1_007_015.pdf
著者 楠原 俊昌| 花元 克巳| 山岡 聖典|
抄録 本総説は,低線量放射線に対する生体の適応応答(以下,適応応答)に関してその効果を含む最近の研究動向,さらに放射線防護との関係についてまとめたものである。特にこの分野で最も検討が進んでいる「低線量放射線照射の生物学的影響」に関する国際研究組織(BELLE)での動向を中心に報告するものである。即ち,ヒトと自然放射線との共存などヒトの生活環境と適応応答について,適応応答の短期的・長期的効果など適応応答の効果とその生物学的意義について言及した。次に,適応応答の医療などへの応用の可能性について,また,適応応答と放射線防護との関係についても言及した。ここで,低線量放射線にはヒトへの有益な効果があるとの多くの報告例がある半面,放射線防護の面では微量放射線でも危険とする考え方がその根拠にあることがわかった。このため,今後は更なる低線量放射線の生体影響研究を進めるとともに,両者の間の隙間をなくす現実的・合理的な対応が求められている。
キーワード 低線量放射線 (low dose radiation) 低濃度化学物質 (low dose chemicals) 適応応答 (adaptive response) 放射線ホルミシス (radiation hormesis) 放射線防護 (radiation protection)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2002-12-25
13巻
1号
開始ページ 7
終了ページ 15
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307469
JaLCDOI 10.18926/15218
タイトル(別表記) Study of childcare anxieties and way coping in O city
フルテキストURL 013_2_099_107.pdf
著者 板倉 祐子| 大土 井希| 小池 麻希子| 梅地 智恵| 野村 佳代| 樋口 まち子|
抄録 本研究の目的は,母親たちが育児に関して直面している不安を把握し,その不安に対する保健師の対処の実態を明らかにすることである。そこでO市にあるN保健センターの家庭訪問と月1回の育児相談会において,保健師が受けた育児に関する相談を分析した。対象はN保健センター管内の4つの地区で,1歳2ヶ月未満の児を持つ母親からの216件の相談内容である。その結果,母親たちの育児不安で最も多かったのは児の身体や栄養についてであった。さらに不安は出産順位によっても差があり,また児の月齢により変化し,その内容は児の成長発達と深く関係していた。そして,育児に関する情報は増えているものの,個別性に欠けていることや,母親たちの知識に偏りがあることも明らかになった。これらの結果をもとに,現在の母親が抱える不安の傾向を考察し,N保健センターで実施している育児支援活動を踏まえ,母親の不安の対処について検討した。
キーワード 母子保健 (Maternity health) 育児不安 (childcare anxiety)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2003-03-20
13巻
2号
開始ページ 99
終了ページ 107
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307542
JaLCDOI 10.18926/15217
タイトル(別表記) Students' empirical learning from clinical nursing practice for chronic illness
フルテキストURL 013_2_091_098.pdf
著者 林 優子|
抄録 本報告は,慢性期看護実習において,学生が何をどのように感じ,悩み,考え,創造し,ケアし,看護観や自己成長を培っていったかという「経験による学び」の過程とその状況を明らかにすることを目的としている。その結果,学生は,関心を持って患者と出会うことで患者の心情を感じとり,受け止め,考えたり悩んだりしながら,患者のそばにいる,感情を共有する,傾聴する,思いを受け止める,そばでよく観察する,などして能動的に患者にかかわっていた。患者との相互関係のなかで,患者を知り,患者がわかるようになると患者の問題が見えてくるようになり,必要なケアを考えて,創造したケアを実践していた。それらの経験が看護観を培っていた。また,看護婦が醸し出す良い雰囲気を経験した学生は,人間としての暖かさと看護の専門家としての看護師像を浮き彫りにさせ,自分を見つめて自己成長を培っていた。
キーワード 慢性期看護実習 (Clinical nursing practice for chronic illness) 経験による学び (Empirical learning) 看護観 (View of nursing) 自己成長 (Self development)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2003-03-20
13巻
2号
開始ページ 91
終了ページ 98
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307369
JaLCDOI 10.18926/15216
タイトル(別表記) Achievement levels of students on clinical nursing practice for chronic illness
フルテキストURL 013_2_083_090.pdf
著者 林 優子| 景山 甚郷| 中西 代志子| 石﨑 博之| 森本 美智子| 森 恵子| 坪井 桂子|
抄録 実習目標の到達度及び実習目標間の関係を明らかにするために,74名の学生による実習目標の自己評価を分析した。その結果,実習目標の到達度は,「自己の看護観や自己成長を培う」が最も高かった。そして「疾患の病態生理や検査・治療についての理解と看護援助」「セルフケアに向けた看護援助」「危機に直面している患者の看護援助」などの看護実践面に関する目標が高値を示していた。学生は目標に沿った看護を実践する中で,経験したひとつひとつのケアを意味づけたり,看護とは何かを探求していったと思われ,それが看護観の形成や自己成長につながっていったものと考えられた。実習目標間の関係では,各実習目標との間に相関が見られ,それらは信頼性のある妥当な慢性期看護実習の目標であることが確認された。
キーワード 慢性期看護実習 (Clinical nursing practice) 実習目標の到達度 (Achievement levels) 自己評価 (Self-assessment) 実習目標間の関係 (Relationships between each objective)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2003-03-20
13巻
2号
開始ページ 83
終了ページ 90
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002307175