ID | 945 |
Eprint ID | 945
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フルテキストURL | |
タイトル(別表記) | Technical Assessment of Unpuddling Direct Seeding Culture and Organic Culture in Rice
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著者 |
熊野 誠一
岡山大学
黒田 俊郎
岡山大学
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抄録 | 水稲の低コスト技術開発の一環として無代掻き直播栽培成立の可能性,および環境の保全と地力培養を前提とする有機米生産技術について,それぞれ生産現場に近い形での圃場試験を行い,作物学的見地から問題点を摘出し対策を検討した.すなわち,代掻き作業を省略し,作溝,散播,播種後入水で構成される無代掻き直播栽培法は,乾田直播栽培法と湛水直播栽培法の欠点を補い,現行の湛水土壌中直播栽培法とほぼ同水準の収量性を示し,その裏付けとなる生育相・収量構成の解析からみてこの栽培法の成立には明るい展望があると考えられた.しかし,これが確立するためには品種の適応性の解明と実際の育種,より確実な雑草防除対策,適用水田の特性に応じた合理的施肥法と水管理法が検討される要がある.また,より一層の低コストを具現するためには機械の改善を含む作業面の検討が不可欠であることはいうまでもない.有機米生産技術については,有機肥料のみで高収量を得ることは極めて困難で,化学肥料を補完的に使用することによって安定的な収量を得ることができる.無農薬栽培の試験区における収量は,病虫害の被害はほとんどなかったが,栽培年次と品種によって重大な被害を受ける場合があると考えられた.除草剤を省略すると,栽培初年目ではさしたる被害は生じないが,2年目以降では他の除草方法をとらない限り被害は重大であった.有機物投入による地力の増強に加え,速効性有機質肥料の開発,最少限の化学肥料による作物の生育調整法,食糧の安全性と生態系の健全な維持を確保できる農薬の活用,ならびに除草剤を削減しうる雑草対策などの確立がこれからの課題とされる。
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キーワード | 水稲
無代掻き直播
有機米生産
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発行日 | 1994
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出版物タイトル |
岡山大学農学部学術報告
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出版物タイトル(別表記) | Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
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巻 | 83巻
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号 | 1号
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出版者 | 岡山大学農学部
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出版者(別表記) | Faculty of Agriculture, Okayama University
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開始ページ | 91
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終了ページ | 112
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ISSN | 0474-0254
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NCID | AN00033029
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資料タイプ |
紀要論文
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言語 |
日本語
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論文のバージョン | publisher
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査読 |
無し
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Eprints Journal Name | srfa
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