検索結果 47942 件
JaLCDOI | 10.18926/66618 |
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フルテキストURL | oupc_013_031.pdf |
著者 | 塚本 千秋| |
抄録 | 日本精神神経学会が発行する精神神経学雑誌の特集論文やシンポジウムのタイトルを振り返り,ここ20年の精神科医の関心の動きを概観した。また同誌の昨年の特集論文の中から,心理臨床家の実践にも関係が深い論文を2本紹介した。全体として,精神科医が関与する人々(必ずしも患者でないものも含まれる)が広がっており,これまで薬物療法に偏ってきた実践に反省が生まれ,精神科医なら少なくとも常識的な精神療法(治療のマネージメントに主眼をおくもの)を身につけることが要求されるようになった,という流れがある。 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2015-12-25 |
巻 | 13巻 |
開始ページ | 31 |
終了ページ | 36 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66617 |
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フルテキストURL | oupc_013_023.pdf |
著者 | 嶋本 恵| 西村 大樹| 東條 光彦| |
抄録 | 不登校の背景にある登校回避感情は,自尊感情の低さや友人関係上の問題,学業の問題など,抑うつ症状を示す児童と類似した心理的特徴を持つ。そこで本研究では,西日本の公立小学校の4~6年生344名を対象に,Beckら (1979) の抑うつ認知モデルにより児童の登校回避感情説明することで,登校回避感情がどのような過程で生起するか検討した。その結果,登校回避感情の生起には,非機能的態度をもつ者がストレスフルな出来事を経験したとき,ネガティブな自動思考とポジティプな自動思考のいわばバランスの崩れが影響していることが明らかとなった。今後は,児童の抑うつ生成過程における素因ストレスモデルと,本研究で作成されたモデルを明確に比較論じるためには,今後登校回避感情生起過程におけるストレス要因を考慮したモデルとの対照検討が必要であると考えられた。 |
キーワード | 登校回避感情 抑うつ認知モデル 児童 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2015-12-25 |
巻 | 13巻 |
開始ページ | 23 |
終了ページ | 29 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66616 |
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フルテキストURL | oupc_013_013.pdf |
著者 | 上地 雄一郎| 牧野 史奈| 山下 明子| 神谷 真由美| |
抄録 | 青年・成人の愛着を測定するわが国の質問紙尺度には,大別して,(1) 安定型,回避型,アンビヴァレント型の愛着を測定する尺度,および,(2)(見捨てられ)不安と(親密性)回避を軸として4つの傾向に分ける尺度が存在する。しかし,(1) の3類型尺度には,Bowlby-Ainsworthによる愛着の定義とかけ離れた項目がみられ,(2) の4類型尺度については,不安と回避を軸にして4つの傾向を分ける視点が適切かどうか疑問が残る。本研究では,Bowlby-Ainsworthモデルにおける愛着の定義にできるだけ忠実に項目を作成し,安定型,回避型,アンビヴァレント型の愛着パターンを測定する青年・成人用の尺度を作成し,信頼性と妥当性の検討を行った。作成された「愛着パターン尺度」の因子的妥当性およびα係数は高く,「甘え」および「孤独感」との関連から,ある程度の妥当性が確認された。 |
キーワード | 愛着 質問紙尺度 愛着パターン尺度 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2015-12-25 |
巻 | 13巻 |
開始ページ | 13 |
終了ページ | 22 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66615 |
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フルテキストURL | oupc_012_061.pdf |
著者 | 山本 力| |
抄録 | 岡大方式のケースカンフアレンスで用いる事例報告の書き方の要領を示すことが本稿の主な狙いである。その前提として,「事例」とは何かを再確認し,事例の検討範囲,ないしは分析の単位についても言及した。ケースカンファレンスには査定のカンファ(インテーク会議),途中経過を検討する定例カンファ,終結事例や中断事例を総括するカンファの3種がある。そのカンファの目的に応じて,報告のレジュメも書き分けられる必要がある。最後にスーパービジョンの多様な形態について触れ,そこでの事例報告の仕方にも簡単に論究した。 |
キーワード | 二人称の事例報告 ケースカンファレンス レジュメ作成 面接の舞台 物語る |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2013-12-25 |
巻 | 12巻 |
開始ページ | 61 |
終了ページ | 68 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66614 |
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フルテキストURL | oupc_012_043.pdf |
著者 | 山縣 成美| 東條 光彦| |
抄録 | 本研究の目的は,主として対人関係認知スタイルと潜在的不登校の関係を明らかにし,その学校生活意識の特徴を把握することであった。1,129名(1年生男女186名,181名,2年生男女172名,199名,3年生男女151名,177名)の登校している中学生に対し,対人関係認知,自己肯定感,学校生活調査を実施したところ,他者を否定的に認知し,かつ他者の自分に対する思いも否定的であると認知している個人は,①学校嫌い意識を持ち,②新学期の始まる日や月曜日には学校へ行きたくないと思っており,早退をすることが多い。③学校行事,体育が嫌いであり,④学校で打ち込んでいるものはない,という学校生活意識を有していることが明らかとなった。 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2013-12-25 |
巻 | 12巻 |
開始ページ | 43 |
終了ページ | 48 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66613 |
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フルテキストURL | oupc_011_033.pdf |
著者 | 山本 力| |
抄録 | アメリカのオレゴン州,ポートランドに全米遺児・遺族をサポートする,ダギーセンターがあるがある。本論文はそのセンターでの研修報告である。大切な人を亡くした幼児から青年までの子どもたちが通い,分かち合いやプレイ,創造的な活動を通して,悲しみに適応していくことを促進する,年間650人前後の人たちが利用している。その支援の核心は「安全な居場所でのサポート」にある。本論文では,筆者の研修経験を掘り下げながら,「安全な居場所」をどう提供するのか,「安全な居場所」となるための要件は何か, という問いを解明しようとした。 |
キーワード | 安全な居場所 遺児 グリーフケア サポートグループ ダギーセンター |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2013-02-28 |
巻 | 11巻 |
開始ページ | 33 |
終了ページ | 41 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66612 |
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フルテキストURL | oupc_011_023.pdf |
著者 | 桑原 晴子| |
抄録 | 本論文では妊娠出産という母親になるという体験の初期について、身体性の次元に着目しつつ、妊娠期の母子一体感という幻想、自然分娩という呪縛、母乳育児や断眠による試練がもつ心理的意味などの観点から、自身の経験も交えながら考察を行った。母親になるというという体験は、自らの身体性に直面することが必要であり、母親になるというイニシエーションは育児の日常の反復の中で生じるものだと考えられる。 |
キーワード | 母親 身体性 イニシエーション 反復 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2013-02-28 |
巻 | 11巻 |
開始ページ | 23 |
終了ページ | 31 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66611 |
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フルテキストURL | oupc_011_013.pdf |
著者 | 宇土 真理子| 東條 光彦| |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2013-02-28 |
巻 | 11巻 |
開始ページ | 13 |
終了ページ | 21 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66610 |
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フルテキストURL | oupc_010_025.pdf |
著者 | 山本 力| |
抄録 | 災害や事件・事故の被害者たちへの危機介入は,今日の社会において大きな課題となっている。コミュニテイ臨床という視点から精神科医Lindemannは,犠牲者の急性悲嘆に関して,悲嘆反応に関する詳しい症候学的な観察と記述を初めて行った。1942 年,アメリカのボストンにあるナイトクラブで火災が発生したが,彼は多数の犠牲者の遺族の治療と観察を行った。そして,その反応を「急性悲嘆症候群」と命名し,悲嘆反応の特徴を明確にすると同時に,病的悲嘆や予期悲嘆の特徴も報告した。本論文では,こうしたLindemann の論文を紹介しつつ,その内容について今日的視点から検討を加えたものである。 |
キーワード | 悲嘆 ココナッツグローブ火災 病的悲嘆 予期悲嘆 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2012-02-29 |
巻 | 10巻 |
開始ページ | 25 |
終了ページ | 31 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66609 |
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フルテキストURL | oupc_009_039.pdf |
著者 | 渡邉 淳一| |
抄録 | 児童生徒の暴力行為の増加が憂慮されている現在,教師がより適切な指導を行うことが以前にも増して求められている。では,教師は児童生徒の攻撃行動をどう理解したらよいか。指導の前提となる理解の在り方について,心理学の様々な立場を整理して提示した。さらに,筆者の臨床経験から得た事例を通して具体的な解説を加え,このテーマでの教師研修についての見解を明らかにした。 |
キーワード | 攻撃行動 怒り 暴力行為 児童生徒 教師研修 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2011-02-28 |
巻 | 9巻 |
開始ページ | 39 |
終了ページ | 49 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66608 |
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フルテキストURL | oupc_009_033.pdf |
著者 | 山本 力| |
抄録 | 喪失と悲嘆に関する認識を明細化する作業を30年余り継続してきたが,近年,欧米の悲嘆理論は変貌をとげ,深化してきている。その理論的展開については,本紀要の第7号「Niemeyerによる喪失論のニューウェーブ」において概観した。こうした動向と歩調を合わせて,私の愛着と喪失に関する認識も変化してきている。近年,私が着想していることを,断片的で,随想的ではあるが,着想ノートという形で,6つのテーマについて記述しておきたいと思う。今後の研究展開の萌芽となると考えられるからである。 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2011-02-28 |
巻 | 9巻 |
開始ページ | 33 |
終了ページ | 38 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66607 |
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フルテキストURL | oupc_009_025.pdf |
著者 | 宗安 美佳| 東條 光彦| |
抄録 | 本研究では携帯電話の電子メール機能の過剰な使用傾向を測定する「携帯メール依存性尺度」の作成を試みた。大学生320名に対し、先行研究等から収集した64項目にもとづいた調査を実施し、6因子38項目からなる尺度が構成された。各因子はそれぞれ「心理的依存」「生活への障害」「返信への過剰反応」「孤独感の回避」「メールコミュニケーションの優先」「使用不能状態への不安」と命名された。これらの因子はいずれも形携帯メールヘの依存状態を表現する内容と考えられ、一定程度の信頼性、妥当性が確認された。今後は携帯メール依存状態がよりリスキーな中高生に対する適用可能性についてさらなる検討が必要であると考えられた。 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2011-02-28 |
巻 | 9巻 |
開始ページ | 25 |
終了ページ | 31 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66606 |
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フルテキストURL | oupc_009_015.pdf |
著者 | 桑原 晴子| |
抄録 | 乳がんは長期にわたって心身ともに危機をもたらす事態であり,その心理臨床学的援助のあり方が問われている。本論文では,乳がんの女性の心理的特徴と心理臨床学的援助に関する先行研究を概観し,現在の心理的支援の現状を踏まえたうえでその問題点について検討を行った。その中でイメージを用いた心理療法である表現療法がもつ意義を考察するとともに,乳がんを抱えた女性への心理臨床学的援助として表現療法のあり方を検討する研究の必要性を述べ,今後の課題を論じた。 |
キーワード | 乳がん 心理臨床学的支援 イメージ 表現療法 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2011-02-28 |
巻 | 9巻 |
開始ページ | 15 |
終了ページ | 23 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66605 |
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フルテキストURL | oupc_008_027.pdf |
著者 | 山本 力| |
抄録 | これまで分離不安といえば乳幼児期の母子関係の現象として記述されてきた。青年期以降では分離不安は生起しないのか。生起するとしたら,どのような経験内容を持っているのか。また「分離」とはなにを意味するのか。分離不安と見捨てられ不安の違いは何か。不安の低減はいかにして可能なのか。こうした問いに対する答えを探索することを目的として,筆者の臨床経験や恋愛関係での分離不安の調査データを基礎にして,分離不安と見捨てられ不安に関する新たな見解を試行的に明らかにした。 |
キーワード | 分離不安 見捨てられ不安 恋愛関係 簾越しの交流 内的喪失 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2010-02-15 |
巻 | 8巻 |
開始ページ | 27 |
終了ページ | 34 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66604 |
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フルテキストURL | oupc_008_009.pdf |
著者 | 上地 雄一郎| |
抄録 | Kohut (1977) が行ったエディプス・コンプレックス論の修正について紹介し,父親の肯定的役割に注目することの意義を述べた。次に,Kohut (1977) と類似の見解であるAbelin (1971,1975),Blos (1985), 牛島・福井 (1980) の見解を紹介し,これらの見解を,①子どもを去勢する父親(古典的精神分析の視点),②子どもの男性性または女性性を強化する父親,③母親からの分離-個体化を促進する父親,④母親の失敗を代償する父親という四つの視点(モデル)として整理した。次に,Kohut (1979) の『Z氏の事例』を上記の観点から再分析した結果,Z氏の回復過程には②③④の視点がすべて適用できること,また,③の視点は②の視点と表裏の関係にあることを,筆者の見解として述べた。 |
キーワード | エディプス・コンプレックス 父親の役割モデル Z氏の事例 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2010-02-15 |
巻 | 8巻 |
開始ページ | 9 |
終了ページ | 26 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66603 |
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フルテキストURL | oupc_007_037.pdf |
著者 | 山本 力| |
抄録 | 今日の喪失論はFreud,Sの対象喪失論を超えて、大きく変貌しつつある。その代表的な旗手が米国のNeimeyer,R.である。今夏、彼が来日して講演を行ったが、それを筆者が聴講したことに触発されて、Neimeyerの悲嘆の理解と援助に対する構成主義的なアプローチについて展望したのが本論文である。構成主義の視座から見ると、モーニングワーク(喪の仕事)の中心過程は「死別後における世界の意味の再構築」にある。さらにNeimeyer理論の検討に随伴して喪失論のニューウェーブを3点にまとめた。一つは「絆」の継続、二つめは悲嘆者の主本的・個別的なワーク、三つ目は人生の物語・意味の再構築である。 |
キーワード | 悲嘆行為 物語(ナラティブ) 意味の再構築 アイデンテイティ変容 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2009-03-15 |
巻 | 7巻 |
開始ページ | 37 |
終了ページ | 44 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66602 |
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フルテキストURL | oupc_007_031.pdf |
著者 | 東條 光彦| 浅上 亜希子| |
抄録 | 中学校教員の職務上経験される日常的なストレスが、主観的評価による心身の健康状態に与える影響について検討した。まず、職務ストレス尺度の作成を行い「標準業務」「生徒関係」「生活指導」「同僚関係」の4因子13項目が抽出された。つぎにこれらの得点とGHQ得点の関係について検討したところ、GHQ各領域において「同僚関係」を除く各因子得点の関連が認められた。これらの結果より、中学校教員の心身の健康について職務上のストレスの関与が再確認されるとともに、労働の情緒的側面と心身症状との関連について検索が必要であると思考された。 |
キーワード | 中学校教員 職務ストレス 自覚的健康状態 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2009-03-15 |
巻 | 7巻 |
開始ページ | 31 |
終了ページ | 36 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66601 |
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フルテキストURL | oupc_007_021.pdf |
著者 | 桑原 晴子| |
抄録 | 本論文では反社会的行動という形で行動化をする少年達との関わりにおいて、少年達が主体的に生きている「からだ」に着目することが、その行動化の意味を考え、心理臨床的関係を続ける上で意義を持つことを、事例を通して検討を行った。行動化を中心とする少年たちに合った心理臨床のあり方を考えるためには、Kawai (2006) による意識の変化という視点が有効であり、内面が欠如するポストモダンの意識を持つ少年との間では、クライエントの表面の身体への関心が「関係性を育む器」となる。またスクールカウンセラーが生きているからだを関係性の中で差し出すことが、主体の生成する場としての機能を持つとともに、クライエント自身のからだへの関心だけでなく、スクールカウンセラーが自らのからだを通して、行動化の体験をイメージするこころの作業がクライエント理解を深める上で非常に重要になると考えられた。 |
キーワード | からだ 行動化 反社会的行動 教育臨床 ポストモダンの意識 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2009-03-15 |
巻 | 7巻 |
開始ページ | 21 |
終了ページ | 29 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66600 |
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フルテキストURL | oupc_007_011.pdf |
著者 | 上地 雄一郎| |
抄録 | セラピストの共感不全による面接関係の危機に対する対応のガイドラインを提唱した。まず,共感不全およびそれへの対応の意義について自己心理学的視点から論じた。次に,共感不全の指標およびそれへの対応のガイドラインを提唱した。共感不全は不可避なのであり,対応によっては面接関係に有意義な効果をもたらす。クライエントの反応から共感不全に気づき,両者の関連について問いかけ,クライエントの失望や不満を共感的に理解することが必要である。また,両者の体験のずれを問題にする際には,対等性・相互性のスタンスを維持することが重要である。 |
キーワード | 共感不全 ガイドライン 自己心理学 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学大学院教育学研究科・心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2009-03-15 |
巻 | 7巻 |
開始ページ | 11 |
終了ページ | 20 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |
JaLCDOI | 10.18926/66599 |
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フルテキストURL | oupc_006_013.pdf |
著者 | 塚本 千秋| |
抄録 | 臨床心理学を専攻する大学院において,臨床心理学的面接の訓練の一環として,学生ボランティアを対象にした“試行カウンセリング”が広く実施されている。録音した上で事後に指導者らによって検討されることを対象者(クライエント)にあらかじめ説明し,同意を得て行われる4~5回程度のセッションである。筆者は,試行カウンセリングを実施した大学院生を指導しているが,一般的なセッションに対する指導とはずいぶん勝手が違い, とまどうことも多い。本稿ではその違いに焦点を当て,試行カウンセリングの特性や指導方法について考察を行った。 |
キーワード | 心理面接の訓練 試行カウンセリング 同一視 治療的介入 |
出版物タイトル | 心理・教育臨床の実践研究 : 岡山大学教育学部附属教育実践総合センター心理教育相談室紀要 |
発行日 | 2008-03-31 |
巻 | 6巻 |
開始ページ | 13 |
終了ページ | 19 |
ISSN | 2185-5129 |
言語 | 日本語 |
論文のバージョン | publisher |