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ID 802
Eprint ID
802
フルテキストURL
タイトル(別表記)
Absorption and Accumulation of Carotenoid and Retinoid Production in Rat
著者
高木 茂明 岡山大学
佐藤 美郎 岡山大学
木村 吉伸 岡山大学 Kaken ID publons researchmap
抄録
植物性食品に広く含まれるカロテノイドのうち,β-caroteneなどはプロビタミンA効果以外に抗ガン,抗酸化防止効果などが注目されているが,カロテノイドの消化・吸収機構及び体内分布に関する基礎的知見は少ない,カロテノイド非蓄積動物と呼ばれるラットについてβ-carotene単独投与及びホウレンソウカロテノイドとを投与し,それぞれにおける各カロテノイドの吸収挙動と吸収カロテノイド及び生成retinolの体内存在状態を調べた.β-caroteneは単独に投与すると約50%の吸収率となるが,xanthophyll共存下では数%にまで低下する.これはβ-caroteneの吸収をxanthophyllが妨害していることを示す.β-caroteneは肝臓にもっとも多く蓄積されneoxanthinがこれを次いでいる.もっとも多く吸収されたluteinは肝臓にはほとんど検出されず,血液中に少量存在していた.このような両カロテノイドの挙動はカロテノイド非蓄積動物に特徴的なものと考えられる.カロテノイドを含まない飼料を投与すると一時的にretinolの血中濃度は上昇し,肝濃度は低下するが,カロテノイドを投与すると恒常的血中retinol濃度に速やかに戻る.β-carotene及びホウレンソウカロテノイドを25日間投与したときのretinolの正味増加量はそれぞれ474μgと522μgであるが血中のretinolレベルはほとんど変化していない.このことは肝に充分量のretinol存在しておれば血中retinolレベルはほぼ一定に保たれる制御作用のあることを示している。
発行日
1991
出版物タイトル
岡山大学農学部学術報告
出版物タイトル(別表記)
Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
78巻
1号
出版者
岡山大学農学部
出版者(別表記)
Faculty of Agriculture, Okayama University
開始ページ
1
終了ページ
9
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
資料タイプ
紀要論文
言語
日本語
論文のバージョン
publisher
査読
無し
Eprints Journal Name
srfa