JaLCDOI 10.18926/11692
タイトル(別表記) Stress coping pattern among pre-operative patients and relations to their background
フルテキストURL 011_2_049_057.pdf
著者 水原 緑| 渡邉 久美| 持田 さち子| 尾崎 康子| 岡村 恭子| 西村 美佐恵| 吉沢 希桜| 高島 雅| 山田 一朗|
抄録 術前訪問のストレス状態を軽減するための一手段として,手術室の看護者により術前訪問が行われている。患者自身のストレスの状態とその対処法が異なっていることは従来の研究より明らかであるが,このような個々の術前患者の対処状況に応じた術前訪問については,充分に行えていないのが現状である。患者のストレス状態は患者背景と関係しており,さらにはその対処行為をパターン化できるものと考え,この対処行為のパターンと,背景因子との関わりを明らかにし,それらを考慮した術前訪問のあり方を考えることを目的として本研究を行った。対象は1週間以内に手術予定の患者20名とした。データは面接による半構成的な質問に対する対象者の自由な回答を記録して収集した。質問内容は,1.対象者の背景要因としての「経験」「自己認知」「環境要因」2.対象者の心理状態・ストレス認知・対処について,「病気を発見した時」、「入院の必要性の説明を受けた時」「手術の必要性の説明を受けた時」「現在」の4つの時点についての心理状態,ストレスの認知,対処法について回想法によるものとした。対象者は男性11名,女性9名で,平均年齢は57.7±15.9歳であった。各事例における4時点での対処行為をパターン化したところ,A :「積極的対処」B:「回避」C:「おまかせ」D:「積極的対処」→「おまかせ」E:「回避」→「積極的対処」F:「回避」→「積極的対処」→「おまかせ」G:「回避」→「おまかせ」の7パターンに分類された。患者背景要因と対処法の関係については,次の2点が明らかとなった。1)ストレス対処に「問題状況の再認知」または「おまかせ」を用いていた患者は,癌告知を受けており,ストレス状態の軽減傾向が特徴的であった。それに対して,「回避」を主に用いていた患者は,未告知事例や疾患について曖昧な解釈の事例が集中しており,ストレス状態が特徴的であった。2)性格を「神経質」「辛抱強い」と自己評価した患者の対処行為として,「積極的対処」が共通して用いられていた。
キーワード 対処 (coping) 手術 (operation) 術前 (preoperation) 患者 (patient) ストレス対処パターン (stress coping pattern)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-03-24
11巻
2号
開始ページ 49
終了ページ 57
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313667
JaLCDOI 10.18926/11690
タイトル(別表記) A study of x-rays protection in a hip-joint radiography examination
フルテキストURL 011_2_059_064.pdf
著者 中桐 義忠| 丸山 敏則| 後藤 佐知子| 東 義晴| 澁谷 光一| 田村 恵里| 谷本 江利子| 鳥居 史子| 竹田 芳弘| 杉田 勝彦|
抄録 幼小児を含めた若年者の股関節X線撮影検査においては鉛板などで生殖腺を防護して行うのが通常である。男性の場合は生殖腺は体外に露出しているので,それを鉛板で包むようにすればある程度目的は達成される。しかし,女性の場合,生殖腺は骨盤腔内に存在するため,卵巣及び子宮を防護でき診断目的領域にかからないように鉛板を成形し,腹壁上に置いて撮影する。X斬写真上ではグリッドで散乱線を除去しているため,鉛板の陰影がくっきりと撮影され,生殖腺は完全に防護されているように見える。しかし,体内では散乱線によるかなりの被曝があるものと考えられる。そこで今回,鉛板下の散乱線量を鉛板幅及び電圧を変化させ,ファントム内各深さの散乱線量を測定した。その結果,鉛板下の散乱線量が相当量認められ,その量は深さ3~4cmでピークを形成した。鉛板幅による変化は幅が狭いほど線量は大きくなり,電圧による変化は60kVと80kVを比べると80kVの方が多くなった。これを鉛板なしの場合と比較すると,ファントム内意さが増すにしたがい増大した。したがって,臨床において鉛板がずれて再撮影をすることのないよう細心の注意が必要であると考えられた。
キーワード 股関節X線撮影 (Radiography Examination of Hip-joint) 医療被爆 (Patient Dose) X線測定 (Dosimetry) 生殖腺防護 (X-rays Protection of the Gonads)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-03-24
11巻
2号
開始ページ 59
終了ページ 64
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313720
著者 岡山大学医学部保健学科|
発行日 2001-03-24
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
11巻
2号
資料タイプ その他
JaLCDOI 10.18926/11688
タイトル(別表記) Relationships between electrical impedance and light transmission of flowing blood
フルテキストURL 011_2_065_070.pdf
著者 中村 隆夫| 山本 尚武|
抄録 流動する血液についての力学的,光学的および電気的な特性についての研究が数多く報告されている。本研究では,狭窄がある人工血管を流れる血液の電気インピーダンス(周波数10kHz)を近赤外光(波長940nm)の透過度と同時に測定し,血液の電気インピーダンスの特性について検討を行った。内径2mmのアクリル製の血管モデルを作製し,その内部に断面積の小さい狭窄部位を1ヵ所設置し,ヒトの血液(Hct40%)を流した。定常流においては血流速度の増加に伴いインピーダンスの相対変化量および透過光強度ともに減少した。しかし,狭窄部に近い部位では,インピーダンスと透過光強度の変化パターンに違いがみられた。インピーダンスおよび透過光強度は流動する血球の動きや配向等を反映していると考えられた。
キーワード 流動血液 (flowing blood) 生体電気インピーダンス (bioelectrical impedance) 定常流 (steady flow) 拍動流 (pulsatile flow) 透過光強度 (light transmission)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-03-24
11巻
2号
開始ページ 65
終了ページ 70
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002314001
著者 井上 一|
発行日 2001-03-24
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
11巻
2号
資料タイプ その他
JaLCDOI 10.18926/11683
タイトル(別表記) The reality investigation of stresses which the new figure nurses employed after one month hold
フルテキストURL 011_2_071_076.pdf
著者 森 恵子|
抄録 看護教育カリキュラムの改正により,臨床での実習時間はますます減る傾向にある。一方,臨床現場では,医療の高度化,複雑化が進み,看護基礎教育と現場のギャップは大きくなる傾向にある。今回38名の新人看護婦にアンケート調査を行い,新人看護婦の抱えるストレスについて明らかにした。その結果,新人看護婦の抱えるストレスは,看護技術に関するストレスが最も多く(94%),ついで,3交代勤務による不規則な生活(14%),患者とのコミュニケーション(11%)であった。この結果には教育課程の違いによる差は認められなかった。多くのストレスの中で働く新人看護婦は,32.3%が,体調についてあまりよくない,あるいは良くないと回答していた。また,様々なストレスにより,就職後1ヶ月で退職を考えているものが6名(17.6%)いた。看護婦になってよかったと答えたものは8名(82%)あり,その多くが,患者との関わりがうまくいったときにそのように感じていた。新人看護婦が,今後の看護基礎教育に望むことは,技術面の体験をさらに増やすこと,移植医療,ME機器の取り扱いなどであった。
キーワード 新人看護婦 (The new figure nurse) ストレス (stress) リアリティーショック (reality shock)
出版物タイトル 岡山大学医学部保健学科紀要
発行日 2001-03-24
11巻
2号
開始ページ 71
終了ページ 76
ISSN 1345-0948
言語 日本語
論文のバージョン publisher
NAID 120002313522