わが国の畜産における山羊飼養の実態と問題を明らかにするために,長野県飯山地区,佐久地区において調査を行なった. 調査農家戸数は飯田地区14戸,佐久地区18戸である. 調査農家の平均耕地面積は,飯田地区104a,佐久地区154aであった. 1戸当りの平均飼養頭数は飯田地区で2.1頭,佐久地区で1.0頭であった. 調査農家のうち3戸は山羊の肥育を行なっていた. 山羊の飼育管理者は主として老人や婦人によっていた. 山羊の飼育組織はけい牧や刈取り給与方式であった. 山羊の飼料は,土手やけい畔の野草,野菜屑,残桑,残飯,牧草類など,四季に応じて生産される物から成っていた. 山羊乳はもっぱら自家飲用に用いられ,仔山羊と山羊肉は現金収入となっていた。