Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

長期間連続投与された水銀化合物のニワトリの組織への移行

田辺 昭 岡山大学
原 勝己 岡山大学
川下 辰広 岡山大学
角山 宏 岡山大学
鳥海 徹 岡山大学
発行日
1976
抄録
1)白色レグホン種のニワトリをEMC3ppm含有飼料で560日間飼育し,定期的に一部を屠殺して組織中の水銀濃度を測定した. 2)肝,腎における水銀濃度は投与開始後10日目に約10ppmとなり,以後漸増して約20ppmに達した. 筋と脳組織においては10日目に約0.5ppmとなり,以後次第に上昇して1ppmに達した. 全血中の濃度は20日目以後2ないし6ppmであった. 羽毛においては他の組織よりもゆっくりと濃度が上昇し,末期には20~30ppmに達した. 3)雌では産卵開始時期(投与開始後70日頃)以後各組織の水銀濃度はplateauを形成するか,むしろ低下する傾向を示したが,雄ではおおむね320日まで漸増を続けた. 但し羽毛に関しては雌雄とも最後まで上昇が続いた. 産卵開始期までは組織中水銀濃度に雌雄の間の差はほとんど認められなかったが,それ以後は次第に雄の方が高濃度となり,その差は時間と共に大きくなった. 4)試験期間中の産卵率には水銀投与の影響は認められなかった. 実験後期における剖検所見としては,腎,睾丸の萎縮などが主なものであった。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029