金銭債権の譲渡による損益は,所得税基本通達33-1により譲渡所得の基因となる資産から除外される。この理由について課税当局は50年もの長きにわたり,①「金銭債権の譲渡による利益は金利に該当するからである」,との説明と,②「金銭債権の譲渡による損失を貸倒処理して税制上の恩典を受けることから生ずる不合理に対処するためである」,とする2つの異なる説明を行ってきている。
本稿は課税当局によるこの2つの説明の比較検討を行い,②の「金銭債権の譲渡による損失を貸倒処理して税制上の恩典を受けることから生ずる不合理に対処するためである」,との説明の方がより優れていることを明らかにするものである。
また「金銭債権の譲渡による利益は金利に該当する」との説明に根本的な疑問を感じたことから,この点について深い検討を行い,この説明は適切でないことを明らかにするものである。