保崎 泰弘
岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
濱田 全紀
岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター リハビリテーション科
岩垣 尚史
岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
藤井 誠
岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
谷崎 勝朗
岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
気管支喘息27例を対象に, 1年間の治療に要した薬剤費が, 温泉療法を行うことによりどの程度削減されるかについて若干の検討を加えた. 本論文では, 薬剤費を定期処方, 臨時処方に大別し, さらにそれぞれをない内服薬と注射・吸入薬とに分けて検討した. 1. 1年間の総薬剤費では, 温泉療法を受けた21例では23,936点から療法後は16,580点へと29.6% の削減が可能であった. 一方, 温泉療法を受けなかった6症例では, 同時期の比較で18,341点から19,021点へと明らかな減少傾向は見られなかった. 2. 定期処方の内服薬の薬剤費では, 温泉療法を受けた症例の削減率25.6% に対して, 温泉療法を受けなかった症例の削減率は23.6% であり, 両グループ間に明らかな差は見られなかった. 一方,定期処方の注射・吸入薬の薬剤費は,温泉療法を受けた症例では5,505点から,5,468点へと軽度の減少傾向が見られたが(削減率7.6%),温泉療法を受けなかった症例では,同時期の推移は3,252点から5,645点へとむしろ増加する傾向が見られた。3.臨時処方の内服薬の薬剤費は,温泉療法を受けた症例では,2,528点から194点へと削減率90.0%と著明な減少傾向が見られたが,温泉療法を受けなかった症例では446点から786点へとむしろ増加する傾向が見られた。4.盛時処方の注射・吸入では,同様に温泉療法を受けた症例では著明な減少傾向を示したが(削減率70.7%),壁
けなかった症例では減少傾向は見られなかった。以上の結果より,温泉療法を行うことにより,薬剤費の削減が可能となることが示された。