REPO

岡大三朝医療センター研究報告 75巻
2004-12-01 発行

呼吸器疾患の温泉療法ー1982年から2004年までの23年間の入院症例2485例を対象にー

谷崎 勝朗 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
光延 文裕 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科 Kaken ID publons researchmap
保崎 泰弘 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
芦田 耕三 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科 Kaken ID researchmap
濱田 全紀 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター リハビリテーション科
岩垣 尚史 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
藤井 誠 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科
高田 真吾 岡山大学医学部・歯学部附属病院三朝医療センター 内科 Kaken ID publons
Publication Date
2004-12-01
Abstract
1982年から2004年までの23年間に三朝医療センターで入院加療した呼吸器疾患患者は2485例であった. これらの症例を対象に5年間毎にその年次推移を検討した. 2485例のうちわけは, 気管支喘息1489例(59.9%), COPD551例(22.2%), その他445例であった. 1. 気管支喘息は, 第1期(1982-1986年)の5年間では, 平均11.4例/年であったが第4期(1997-2001年)では平均91.8例と初期と比べ8.1倍の増加が見られた. また, 第5期(最近の3年間)では87.7例/年であった. そのなかのステロイド依存症重症難治性喘息(SDIA : steroid-de-pendent intractable asthma)の占める割合は初期の68.4% から第4期では28.9%, 第5期の3年間では22.0% にまで低下する傾向を示した. 2. COPD症例は, 初期の5年間(1982-1986年)では平均5.2例/年から第4期には45.4例/年へと8.7倍の, また第5期では45.3例/年へと同様に8.7倍の増加が見られた. また, そのなかの肺気腫が占める割合は初期の19.2% から第4期では76.7%, 第5期では87.4%と明らかな増加傾向を示した. 3. 気管支喘息および COPD 症例の年齢別検討では, 60歳以上の症例の頻度は第1期では30.1% であったが, 第4期では68.0%, 阻止いて第5期では87.6% と, 年々その頻度は高くなっていく傾向が見られた. すなわち, 最近23年間の年次推移からは, 温泉療法を必要とする呼吸器疾患患者が増加しつつあること, そしてその年令は年々高くなる傾向にあること, そして, 以前とは異なり必ずしも重症難治性の症例ばかりでなく, むしろ比較的軽症例の入院が増加しつつあることなどが, 最近の傾向として注目される.
Keywords
喘息
COPD
温泉療法
高齢者
ISSN
1348-1258
NCID
AA11840279
NAID