高田 一郎
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
貴谷 光
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
御舩 尚志
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
梶本 和宏
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
松村 正
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
横田 聡
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
谷崎 勝朗
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
越智 浩二
岡山大学医学部臨床検査医学講座
原田 英雄
岡山大学医学部臨床検査医学講座
穐山 恒雄
岡山大学医学部附属病院三朝分院放射線室
中井 睦郎
岡山大学医学部附属病院三朝分院放射線室
1990年4月より1994年3月末までの間に岡山大学医学部附属病院三朝分院で経験した早期大腸癌を含む大腸ポリープ88例を対象に,病理組織診断,性別,年齢構成,存在部位,精査動機について検討を行い,以下の成績を得た。(1)ポリープの69.2%は腺腫,13.2%は腺癌(早期癌)であった。(2)男女とも加齢による大腸ポリープ及び大腸癌の頻度の増加がみられた。(3)50歳未満の若年者では右側結腸にポリープが発見されることは稀であったが50歳以上では6.5%に認められ,高齢者における積極的なtotal colonoscopyによる観葉が重要であることが再確認された。(4)精査動機では便潜血陽性が最多を占め,便潜血は大腸ポリープのスクリーニングにおいて有用であることが示された。またフォローアップ目的に大腸ファイバーを施行しポリープや早期癌を発見した例も多く,フォローアップの必要性が示唆された。
大腸ポリープ (Polyp of the colon)
大腸早期癌 (Early cancer of the colon)
便潜血 (Occult blood in stool)