谷崎 勝朗
岡山大学医学部附属環境病態研究施設基礎環境病態学分野
駒越 春樹
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
周藤 真康
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
森永 寛
岡山大学医学部附属病院三朝分院内科
大谷 純
岡山大学医学部第2内科
木村 郁郎
岡山大学医学部第2内科
抗アレルギー剤(脱顆粒抑制剤)の1つであるtranilastの肥満細胞の遊離機序に対する抑制作用について検討を加えた。1.抗原刺激時の肥満細胞の(45)Ca uptakeおよびヒスタミン遊離に対して,tranilastは有意の抑制作用を示したが,comp.48/80刺激時にはtranilastの(45)Ca uptake,ヒスタミン遊離に対する抑制作用はほとんどみられなかった。2.phosphatidylserine添加時には,(45)Ca uptakeに対するtranilastの抑制作用は減弱傾向を示し,この傾向はヒスタミン遊離に対する作用に比べより高度であった。3.抗原および抗ヒトIgEによる好塩基球からのヒスタミン遊離に対して,tranilastは明らかな抑制作用を示さなかった。
トラニラスト (tranilast)
(45)Ca取り込み ((45)Ca uptake)
ヒスタミン遊離 (histamine release)
肥満細胞 (mast cell)
好塩基球 (basophils)