東郷鉱山,方面・麻畑ウラン鉱床の基盤岩および母岩は粘土化が著しく,その特徴として次のことが挙げられる. (a)粘土鉱物の種類,存在量は,鉱床の酸化帯・非酸化帯にはゞ規制されている.(b)粘土化の程度は原岩の種類により異なり,同一種数の岩石では酸化帯における変質が特に顕著である.(c)粘土量とウラン含有量との間には明確な相関は見出せないが,モンモリロナイトの量についてのみ観察すると,おおよそ負の相関がみられる.また,粘土化の主体をなすモンモリロナイトは,結晶度が良好で熱水変質が示唆きれる.化学分析の結果,SiO(2)の量が少ないので珪ばん比が異常に小さいが,ウラン鉱床近辺においてモンモリロナイト化に伴なう珪化帯が認められず,珪酸の逸脱が考えられる.鉱量的にみて,両鉱床の主体をなすウラン鉱物が燐顧塩鉱物であり,珪酸塩鉱物が少ないことなどから,モンモリロナイト化作用と鉱化作用との間には,直接関連がないものと考察される.