(1)ラット肝Metallothioneinが増加する2000rad, 72時間後にMTの増加が認められるのは,腎臓のみで他の臓器(心臓,肺,脾臓,赤血球,血漿)では認められなかった.(2)肝,腎臓のMTの照射線量に対する増加には差が認められなかった.(3)照射後の経時的変化では,肝臓が6時間からその増加が認められるのに対して,腎臓では, 24時間と大きな違いが認められた.(4)照射後の血清亜鉛量に低下傾向は,認められないが, Sephacryl S-300のゲル濾過の結果では, Albumin分画の亜鉛量に低下傾向が認められ,血清亜鉛に質的変化が生じていることが示唆された.