この研究目的は,実習目標の達成度に対する学生の自己評価を明らかにすることである。調査対象は短大の看護学科3年生74名である。調査は自記式の調査票により成人看護実習の3週後と終了時の5週後に行った。この自己評価は実習目標11項目について5件法で行った。その結果,患者理解,患者指導,自己の内面の気づきなど目標は,3週後より5週間の実習によってより評価が高くなった。最も自己評価が低いのは社会資源の活用の理解であった。悪性の患者を受け持った学生の方は良性の患者の受け持ち学生より,人間としての態度や死生観などに関して5週後有意に高値であった。今後の課題は,限られた実習期間内で,学生個々の経験をどのように共有させるかや患者の福祉について理解を深めることである。
実習目標 (goal in practice)
自己評価 (self-assessment)
成人看護実習 (adult nursing practice)
看護学生 (nursing student)
実習期間 (period of practice)