Bulletin of Center for Teacher Education and Development, Okayama University (ISSN 2186-1323)
Published by Center for Teacher Education and Development, Okayama University

「大1コンフュージョン」の実際(第4報) : 大学2年目の学生を対象とした相談状況とその検討

池谷 航介 岡山大学全学教育・学生支援機構学生総合支援センター
原田 新 岡山大学全学教育・学生支援機構学生総合支援センター
発行日
2019-03-20
抄録
本研究は,現状の支援体制が「大1コンフュージョン」等の解消や緩和にどの程度寄与できているのかについて検討することを目的とした。2018年12月に実施した調査では,大学生活が1年半以上経過した2年目の学生を対象に,「大1コンフュージョン」項目群と,既存の相談先,意欲低下領域尺度,単位取得状況を聞き,その相関について分析と考察を行った。この結果,単位取得に影響が少ない範囲で対処できている学生は,戸惑いや困難が生じた場合,友人や家族等を中心に相談し,援助要請をすることによって深刻な状況を回避していると推察された。また,「大1コンフュージョン」が継続している学生は,友人や家族を中心とした援助を得ながらどうにか必要な単位取得は進められている場合であっても,大学や学業に対する意欲が低下する状況になっていると考えられた。
キーワード
大1コンフュージョン
高大接続
支援体制
備考
研究論文
ISSN
2186-1323
JaLCDOI