Bulletin of Center for Teacher Education and Development, Okayama University (ISSN 2186-1323)
Published by Center for Teacher Education and Development, Okayama University

保育者の学習障害幼児に対する理解

村上(横内) 理絵 岡山大学大学院教育学研究科
柳原 正文 岡山大学大学院教育学研究科 Kaken ID publons
発行日
2014-03-10
抄録
 本研究は,保育士が学習障害の行動特性をどのように認識しているのかを探ることを目的としたものであり,あわせて,その認識の仕方を規定する要因についても検討を加えた。発達検査や健康診査票の問診項目を参考にして作成した調査票を用い,将来学習障害の症状を呈すると思われる幼児が,在園中にどのような行動を示すかについて保育士に評定を求めた。得られた回答を用いてクラスター分析を行った結果,運動機能,行動抑制,言語理解,知的機能という4つのクラスターを抽出することができた。各クラスターの平均得点からは,保育者が知的機能の発達に関する行動特性を学習障害と結びつけて捉えていることが明らかになった。保育士の学習障害に関する知識,学習障害児との接触経験の有無,および経験年数は,いずれも行動特性の理解を左右するものではないと考えられた。
キーワード
学習障害
早期発見
幼児
保育者
備考
原著
ISSN
2186-1323
NAID
JaLCDOI