本研究では大学生のキャリア観について,GOAL 次元とMUST 次元の両側面からアプローチし,働くことをめぐる考え方の背景にある価値観を消極的な動機も含めて検討することを目的とした。まず第一に,希望する進路にかかわらず,GOAL 次元とMUST 次元のいずれにおいても,非難回避,家族配慮,安心感の各下位尺度において有意な主効果が認められた。世間から悪く思われないように,家族を養えるように,そして家族と自身が安心感を得られるように,ということを重視する点で,教員志望者,職業未決定者,そしてその他の進路希望者は異なっていた。第二に性別について検討したところ,女性の方が働く目的として自己成長や経済的向上に力点を置いた考え方をし,他者よりも優位な立場になることへの意識が高く,家族のために働かなければならないと強く認識していた。これらの知見を加味した上で,学生への効果的なキャリア支援のあり方が論じられた。
大学生 (university students)
職業観 (occupational outlook)
職業未決定 (undecided occupation)
教員志望 (aspiring teachers)
キャリア観 (career outlook)