本稿では,教科の分類と歴史的背景から捉えた家庭科教育の位置づけ,背景学問である家政学の特徴に基づき,家庭科という教科の特性や役割について検討し,家庭科の授業設計に対する示唆を得ることを目的とした。
その結果,他教科の知見を取り入れた家庭科の授業設計の要素として,①自己の生活を再認識する機会を設けること,②他教科から得られた知を取り入れること,③授業展開の中では,自然・社会・人文など諸科学の適切な方法論を取り入れること,④科学知と生活認識をつなげる機会を設けること,⑤他者の生活に対する考え方や見方価値観等を知る機会を設けること,⑥学習したことを踏まえて,自己の生活認識を再構成する機会を設けることの6点が示唆された。