岡山大学大学院教育学研究科研究集録
Published by 岡山大学大学院教育学研究科

ISSN 1883-2423

効果的なチーム支援を引き出すカウンセラーの関わり方 : システムとして機能するチームをつくるために

青木 多寿子 岡山大学大学院教育学研究科
中富 尚宏 乳児院・児童養護施設施エスペランス四日市
徳田 智代 久留米大学文学部心理学科
森本 篤 岡山県立岡山城東高校
発行日
2019-02-22
抄録
 人が生物学的な存在であると同時に社会的な存在であることを考えると,カウンセラーが個人を支援しようとする場合,個別の支援の他に、その個人を取り巻く様々な援助資源をうまく機能させて,チームで支援することも不可欠となる。では,効果的なチーム支援を行うために,カウンセラーはどのように関わればよいのだろうか。本稿では,カウンセラーがチーム支援を引き出した成功例として3つの実践を取り上げた。具体的には高等学校内での転入職員の支援,大学の学生相談での長期欠席者の支援,児童養護施設での児童の支援と,クライエントの援助資源が異なる3つである。しかし,そこでのカウンセラーのかかわり方には,ある共通点が見いだせた。本稿では,その共通点を箕口(2016)の「コミュニティ・アプローチを実践する心理援助の専門家の要件」に沿って考察した。最後に「協働」「どのようにサービスを提供するのか」という観点から考察した。
キーワード
チーム支援
カウンセラーの関わり方
システム
実践例
備考
実践報告(Practical Reports)
ISSN
1883-2423
NCID
AA12338258
NAID
JaLCDOI