学校における保健教育の今日的課題として,児童が自己の健康問題に対処し,健康の保持
増進ができる能力を育成するライフスキル教育の必要性が指摘されている。そこで,本研究
では,小学生用健康行動スキル尺度(案)を作成し,児童のライフスタイル要因や自覚症状
の訴えなどとの関連を検討してみることにした。健康行動スキル尺度は,保健学習の評価は
もちろん,児童自身のライフスタイルや健康に関する自己管理にも活用できると考えられる。
そこで,第1報では,小学校3・4年の保健の教科書から健康行動に関する45 目を選択して,
小学生5・6年生を対象に調査を行った。そして,因子分析によって33 項目を抽出し,さ
らに精選して20 項目からなる小学生用健康行動スキル尺度(案)を作成した。第2報にお
いて,このスキル尺度とライフスタイル要因や自覚症状の訴えとの関連を検討する。