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ID 65
Eprint ID
65
FullText URL
Title Alternative
Experimental Inactivation of relaxin and Disturbances by Oxitocic Substances towards Inhibition of Relaxin upon Uterine Contractions in vitro.
Author
Wada, Hiroshi
Yuhara, Masataka
Abstract
此の実験に於てRelaxinの主なる二つの生理学的効果-骨盤弛緩とin vitro子宮運動の抑制-に対する加熱,蛋白分解酵素による消化,及び酸素ガス通気、影響を検討した.また,Oxytocinの他に,Trvpsin製品,筋肉浸出液及び腸浸出液などが,その oxytocicな効果によりRelaxinの効果を阻害することを知つた.1) Relaxin製品の有する恥骨弛緩効果はTrypsin及びPepsinによる37℃,2時間の消化により失われた. 2) Relaxin製品の恥骨弛緩効果は63℃,30分の加熱によりては殆ど低減しなかつたが,63℃, 1時間の加熱によりて失くなつた.子宮のin vitro自発運動に対するRelaxin製品の抑制効果は63℃,1時間の加熱では保たれていたが,100℃,1時間の加熱により全く観察されなかつた.従つてRelaxin製品の上述の二つの生理学的効果を破壊する温度は異つているように思われた. 3) 酸素ガスの通気(60cc/min,4時間)は Relaxinの効果に何の影響も与えなかつた. 4) これらの結果から Relaxinは比較的易熱性の物質であり,また蛋白分解酵素による消化からして,これまでの研究者が報告している如くRelaxinはpolypeptideの一つであるように思われる. 5) 使用したTryptin製品は Oxvtocinの如く子宮に対し顕著なる oxytocicな効果を示した.100℃,30分及び63℃,1時間加熱したTrypsinは僅かながらoxytocicな効果を示したが,此の oxytocicな効果は100℃,1時間の加熱によりて完全に失われた. 6) Pepsinの酵素的活性に対して適当とは云えないが,中性溶液に於て Pepsin製品は子宮運動に対して何の影響も与えなかつた. 7) ラッテの筋肉及びよく洗滌した腸(回腸)を0℃または37℃でLocke氏液に4時間浸した.これらの筋肉及び腸の浸出液は夫々oxytocicな効果を示し,前者の効果よりも後者のそれが,いくらか強いように思われた.従つて,子宮の運動に関して,種々の Relaxin inhibitorがあるように思われる. 8) Oxytocinそのものは本来の作用により Relaxinの効果を阻害したが,疲憊状態に陥つた子宮はOxytocin及びRelaxinの何れにも反応しなかつた。
Published Date
1956
Publication Title
岡山大学農学部学術報告
Publication Title Alternative
Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
Volume
volume9
Issue
issue1
Publisher
岡山大学農学部
Publisher Alternative
Faculty of Agriculture, Okayama University
Start Page
21
End Page
28
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
Content Type
Departmental Bulletin Paper
language
Japanese
File Version
publisher
Refereed
False
Eprints Journal Name
srfa