Eprint ID
273
FullText URL
Title Alternative
Studies on the Ecology of Insects sterilized Artificially (Gamma Radiation) : V. Development and Reproduction of the Progeny from Irradiated Pupae, Spodoptera littralis Boisd, by Gamma Radiation
Author
清久 正夫
佃 律子
Abstract
ハスモンヨトウを完全不妊にする線量よりも低い2Krと16Krの137Csガンマー線を蛹化7~9日目に照射し,羽化した雄を無照射雌と交尾・産卵させ,それから発生したF1およびF2世代の個体を飼育して,幼虫・蛹の発育状態や,羽化した成虫の交尾・産卵の状態を調べた. 1.F2幼虫は2Kr・16Kr照射区とも,幼虫期問が無照射区より長いが,特に雌においてその差が明らかである. 蛹期間は大差がないが平均値は短かい傾向を示す. 2.F2の蛹化率も羽化率も無照射区のそれより低く,その低下の割合は16Kr区が2Kr区より大きい. 16Kr照射区において羽化率低下度の雌雄間差異は雌が大きく,性比は雌の割合が少ない(0.353). 3.F1蛹の体重は一般に照射区が雄雌とも軽い. 4.ガンマー線照射区の蛹より羽化したF1世代雄・雌は一般に無照射区より交尾をする傾向が強く,その産卵数は無照射区のものと同様に多い. 5.それらの組み合わせ(F1♂×F1♀)の卵の孵化率は16Krで0か,または非常に低い値を示し,いわゆる“Inherited sterility”が認められる. しかし2Kr区では無照射区と同様高い. 無照射雄が16Kr区のF1雌と交尾すると(U♂×F1♀),やはり0か,かなり低い値を示す孵化率が得られる. しかしF1雄が無照射雌と交尾(F1♂×U♀)した場合は,孵化率がしばしば高いのでその平均値は前者ほど低くはならない. 6.16Kr区のF1♂×F1♀,U♂×F1♀およびF1♂×U♀の各組み合わせより発生したF2世代の幼虫は発育途中,特に1・2令期に死ぬものが多く,蛹化するもの少なく,羽化はさらに少ない. 僅かに羽化したものは交尾せずに,または交尾しても孵化しない産卵をする場合が多い。
Published Date
1970
Publication Title
岡山大学農学部学術報告
Publication Title Alternative
Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
Volume
volume36
Issue
issue1
Publisher
岡山大学農学部
Publisher Alternative
Faculty of Agriculture, Okayama University
Start Page
19
End Page
26
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
Content Type
Departmental Bulletin Paper
language
Japanese
File Version
publisher
Refereed
False
Eprints Journal Name
srfa