JaLCDOI 10.18926/52202
FullText URL bhe_009_195_208.pdf
Author Miyagawa, Eiji|
Abstract  1788年に著わされた二篇の詩作品、『静寂』と『テック山』は、共にマウルブロン時代の詩作の最後を飾るに相応しい、密度の高い作品となり得ている。『静寂』においては詩人によって頻繁にその否定相において捉えられる環境世界に対し、想念レベルで優位的に対峙しうる対立項が「静寂」の表徴の下に構成的に呈示され、主体と対象世界相互の相克という動的形式の進行の果てに、この根源性の領域へと回帰して行こうとする詩人の強度の傾向性が示される。また『テック山』では、所与の社会的総体に対して、時間的進行の後にその代替物として出現すべき、新たな共同体形成の萌芽的イメージが、山岳及び自然という重要因子の作用の下で内的変容を実現する民衆という具体物の描写を通して示唆される。と同時にそこでは、前近代ないしは反近代の性格を有する諸価値を中心原理として定立しようとする方向性も、明確に確認することが出来る。
Keywords 根源性 原自然 前近代 共同体形成 ドイツ近代 自然と人間 現代社会
Publication Title 大学教育研究紀要
Published Date 2013-12-30
Volume volume9
Start Page 195
End Page 208
ISSN 1881-5952
language 英語
File Version publisher
NAID 120005394637
JaLCDOI 10.18926/49301
FullText URL bhe_008_199_210.pdf
Author Miyagawa, Eiji|
Abstract マウルブロン時代のヘルダーリンの多くの詩作品には、その後の彼の思想・文学活動を 形作る様々な要素が、その基本形において現われ出ている。『わが想い』(1787)では、洗 練された感性と論理に基づいて、包括的立場から自身の判断の妥当性を言明する、高度な 精神作用が確認され、『荒野にて記す』(1787)では、原初的自然との交感過程の進行に伴っ て、詩人内部において普遍的価値規範の中核が形成されていく具体的様相を見ることがで きる。また『月桂冠』(1788)『名誉心』(1788)『 謙遜』(1788)では、共同体が正常に機能 する為に人間一般が、そして何よりも詩人自身が引き受けねばならないとされる、精神活 動の諸範型が、その対立項と共に厳然と呈示されている。
Keywords 認識と判断 個の優越性 共同体形成 ドイツ近代 自然と人間 現代社会
Publication Title 大学教育研究紀要
Published Date 2012-12-31
Volume volume8
Start Page 199
End Page 210
ISSN 1881-5952
language 英語
File Version publisher
NAID 120005232358