Scientific Reports of the Faculty of Agriculture, Okayama University
Published by the Faculty of Agriculture, Okayama University
ONLINE ISSN : 2186-7755

Studies on Salt Tolerance of Vegetables : I. Germination Test

Matsubara, Sachiko
Tasaka, Yoshihiro
Published Date
1987
Abstract
高濃度NaClに対する耐性又は非耐性の指標野菜を見出すこと,および或種の野菜の耐塩性程度をできるだけ早く見出す目的で,発芽試験の可能性をみた.7科21品種の野菜種子をシャーレにまき,NaClを0,2,500,5,000および10,000mg/lの水溶液として施与し,適温条件下での発芽率および実験終了時の胚軸長,根長を測定した. その結果根長が最も敏感に反応を示し,次いで胚軸長,発芽率の順であった.耐塩性の強さの順は大体変らなかったので,根長を基準にして3グループに分けた.10,000~5,000mg/lNaCl50%の根長を示す野菜として,ホウレンソウ(パイオニア)と,雪白体菜,縮緬大葉高菜,阿波晩生大根,愛知白菜,小松菜,国富大根などのアブラナ科野菜,およびやや次のグループに近いものとして滝野川大長ゴボウ,光3号P型キュウリ,新黒田五寸人参があげられた.5,000~2,500mg/lで50%になるものにホウレンソウ(ミンスターランド),大葉新菊,クレソン,美縞スイカ,千両ナス,アスパラガス(メリーワシントン500W),浅黄系九条ネギなどがあった.最も弱いグループとして,2,500mg/lで50%以下の根長になるものに,レタス2品種,赤丸二十日大根,強力米寿トマトがあり,特にトマトが弱かった。
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029