トラクタの乗心地問題を振動面からみた研究の一環として,走行中の主要な振動源であるほ場面プロフィルを,与えられたパワースペクトル密度(P.S.D)からもとめる方法を述べ,さらに得られた数値ほ場をトラクタの振動モデルヘの入力としたときの,トラクタ走行時の挙動解析への適応性を検討し次のような結果を得た. 1)ほ場面プロフィルのシミレーションは,発生した正規擬示乱数に数値フィルタを作用させた. 数値フィルタには,移動平均型フィルタと自己回帰型フィルタを用いた. 両方法とも,与えられたP.S.Dのサンプル数25~30で充分満足できる結果が得られた. 両者を比較すると,移動平均型フィルタを用いる場合の方が計算手順も容易で,よりよい結果が得られた. 2)シミレーションにより得られた数値ほ場を入力としてトラクタの挙動を重心およびシートの上下方向加速度について検討したところ,実験結果とよい一致をみた. 以上のことから,ほ場面プロフィルのシミレーションは,ほ場面の特性が与えられたP.S.Dを有する試験ほ場の設計を可能にする一方本論文で適応性を検討したように数値ほ場としてディジタルシミレーションによるトラクタ挙動の解析への入力に用い,防振対策やシート設計上の有効な手段となりうるものと考える。