Bulletin of Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School
Published by Faculty of Health Sciences Okayama University Medical School

<Formerly known as>
岡山大学医療技術短期大学部紀要 (1巻-9巻)

Analysis of six cases of renal transplant recipients havingcomplaints about transplanted kidney and medical care.

Nakanishi, Yoshiko
Hayashi, Yuko
Kanao, Naomi
Watanabe, Kumi
Hoshina, Eiko
Published Date
1998-09-30
Abstract
これまで、腎移植者のQOLの向上をめざした系統的アプローチを看護援助モデルを基に検討してきた。そして現在、腎移植者に対する効果的かつ具体的な看護介入について検討を進めている。本研究では、移植された腎臓と受けている医療に不満を抱く腎移植者6名の事例分析を基に、腎移植者への看護的関わりを検討した。その結果、この6名の移植者が抱く不満は、身体状態、責任を果す能力と周囲のサポート、自己実現と人生観、仕事と経済的自立、家族との関係の5つのカテゴリーに分類された。そして、6名に共通する不満は、身体状態の問題に起因した健康に対してであった。また、生体腎移植者はすべて家族に対する役割や他人に対する社会的役割の達成について不満を抱いていた。そして、男性の移植者は、周囲からのサポートに満足していなかった。これらのことは、腎移植者のQOL向上に向けた看護介入を具体化する上で最も考慮すべき要点であることが明らかとなった。
Keywords
QOL (quality of life)
腎移植者 (renal transplant recipient)
健康状態 (health)
サポート (social support)
看護的アプローチ (nursing approach)
ISSN
0917-4494
NCID
AN10355371
NAID
JaLCDOI