本稿では,知的障害のある児童生徒への掃除指導について,学習指導要領および学習指導要領解説に記載された内容の分析を通して,知的障害のある児童生徒への掃除指導で踏まえるべき内容を明らかにし,学校現場でその内容を教える上での課題を考察した。結果,各教科において,掃除を行う資質・能力の獲得をねらった指導が小学部段階から高等部段階にかけて系統的に位置づけられていること,道徳科や特別活動において,勤労観や責任感などの精神面の醸成に掃除指導が活用されていること,そして,異年齢集団との関わりの促進に掃除指導の場面が期待されていることが分かった。今後の課題として,学習指導要領および学習指導要領解説で示された掃除に関する資質・能力を具体化すること,掃除指導による精神面の醸成や異年齢集団との関わりの促進に重点をおいた研究を行うことが示唆された。
研究資料 (Research Materials)