本研究の目的は教師の職業ストレッサーの中の「職場環境の要因」がストレッサー・ストレス反応過程である「職務自体の要因」・「バーンアウト」過程および「個人的ストレッサー」・「バーンアウト」過程にどのような緩衝効果を与えるかを検討することである。岡山県の小中学校教師710名を分析の対象とし2001年に調査を行った。まず、「職場環境の要因」4因子と「職務自体の要因」2因子の積計8変数と「職場環境の要因」4因子と「個人的要因」2因子の積計8変数の計16変数を独立変数とし、「バーンアウト」3因子を従属変数とする階層的重回帰分析を行った。その結果、<役割葛藤>や<組織風土>などが緩衝効果を持つストレス予防に有効な変数であることが明らかにされた。