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ID 152
Eprint ID
152
フルテキストURL
タイトル(別表記)
Studies on Pre-Season Defoliation of Campbell Early Grape in the Rice-Field Region.
著者
本多 昇 岡山大学
岡崎 光良 岡山大学
抄録
1)水田地帯で約70cmの厚さに盛り土した葡萄園に1949年3月に栽植されたキヤンベル種葡萄で栽植距離18×1.8mにて一文字仕立(双腕コルドン)に整枝されたものについて1959~1961年にわたつて早期落葉の発生状態を調査し,若干の考察を加えた.2)キヤンベル種葡萄の萠芽期は4月中旬,開花期は5月下旬,硬核期は7月中旬,収穫期は8月中旬である.10~11節で摘心された本梢葉について7月から8月末におこる早期落葉を主とし,その発生率について調査した.ほゞ9月上旬までは,先づ葉身が葉柄との接着点から離脱するがそれ以後は概して葉柄を着けた葉身が葉柄の基部から離脱する.3)先づ樹勢別3区の平均の落葉率についてみるに1958年の7月末,8月末及び9月末日の累加落葉率はおのおの4.7,22.0及び44.3%である.ところが1959年には落葉期が著しく早くなり7~9月の各月末の累加落葉率はおのおの21.1,71.6及び88.6%となつた.その後1960年9月15日には累加落葉率が87.1%であり,1961年には8月31日に87.3%であるように連年落葉の時期が早くなつて来ている.4)1959年に前年に比し早期落葉が急増したことについては1953年に暴産したため樹勢の弱つたこと,1959年7月中旬の窒素肥料追肥によつて副梢の暴発及びおそのびによることが認められるほか,双腕コルドン整枝が誘発するT/R率のアンバランスの危期に到達したためと推定される.5)1958年及び1959年には強>弱>中勢区の順に早期落葉が顕著であつたのは,この両年には強勢区の樹では特におそ伸びにより,生長週期が乱されることにあるようである.然るに1960,1961年には早期落葉の順位が弱>強>中勢区になつたことについては,強勢区の樹勢がおさまつたこと,弱勢区では連年衰弱の程度が甚だしいことによると思われる.6)1961年における早期落葉には明らかに3つの波相がみとめられた.7月24日をピークとする第1の波相では弱勢区が特別に顕著であり,強・中勢区ではともに顕著ではない.8月3~7日をピークとする第2の波相は第1,第3の波相よりも著しくはない.第2の波相では強勢区の落葉が特に著しい.8月21日をピークとする第3の波相は中勢区が特に顕著であり,強勢区はそれに半ばし弱勢区ではさほど著しくない.7)弱勢区では根群が極めて浅いために梅雨あけ直後即ち7月中旬の乾燥によつて落葉が誘発され,またそれによつて連年の「樹力」の衰退度が急速である.1961年においてさえ強勢区の繁茂度(単位面積当りの葉面積)は中勢区の1.71倍であることは8月上旬に至つて吸水量のアンバランス,日照不良の度をますこと,又は葉中の苦土含量も低めとなること等により落葉が誘発されるものと思われる.中勢区はその生育相が最も適正ではあるが結果性が高いために暴産に陥り易く,かえつて収穫期にはなはだしく落葉する.このことは果実1kg当りの葉面積の小であること及び前報した如く収穫直前に起る8月上・中旬の光合成能の激減と関連していることは興味がある。
キーワード
キヤンベル種葡萄
早期落葉
発行日
1962
出版物タイトル
岡山大学農学部学術報告
出版物タイトル(別表記)
Scientific Reports of the Faculty of Agriculture Okayama University
20巻
1号
出版者
岡山大学農学部
出版者(別表記)
Faculty of Agriculture, Okayama University
開始ページ
37
終了ページ
50
ISSN
0474-0254
NCID
AN00033029
資料タイプ
紀要論文
言語
Japanese
論文のバージョン
publisher
査読
無し
Eprints Journal Name
srfa